北アルプス登山協力金500円、実証実験スタート 岐阜県側、山道整備に活用

AI要約

北アルプスの登山道を維持するための「北アルプストレイルプログラム」が岐阜県で実証実験を始めた。登山者に協力金を負担してもらい、登山道整備を進める取り組みだ。

登山道の維持は重要だが、山小屋関係者や行政だけでは負担が大きいため、登山客も参加してもらい持続可能な登山道維持を目指す。アンケート調査も実施される。

実証実験は去年から行われており、今年は期間を延長して夏から秋まで実施。登山者も協力金箱やクレジットカードで寄付可能で、整備や道標設置に活用される。

北アルプス登山協力金500円、実証実験スタート 岐阜県側、山道整備に活用

 北アルプスの登山道を維持していくため、登山者にも協力金を負担してもらう「北アルプストレイルプログラム」の実証実験が、岐阜県側で始まった。高山市奥飛騨温泉郷神坂の新穂高センターや山小屋に協力金箱を設置し、一口500円から登山道を整備するための協力金を受け付ける。10月31日まで。

 登山を安全に楽しんでもらうために登山道の維持が不可欠だが、山小屋関係者や行政などだけで維持していくには負担が大きい。プログラムでは、登山客も参加してもらい、持続可能な登山道の維持を目指す。協力金のほか、登山道がどうやって維持されているかを情報発信し、アンケート調査も実施する。長野県南部地域では昨年から本格導入されている。

 岐阜側でも導入を検討するため、山小屋や地元関係者でつくる北アルプス飛騨側登山道等維持連絡協議会が主体となって昨年から実証実験を実施。協力金は協力金箱のほか、クレジットカード決済などでも対応しており、登山道の整備や道標の設置に活用する。実験期間は、昨年1カ月だったが、今年は夏山から秋の紅葉シーズンまでと幅を持たせた。

 この日、同センターを訪れた甘田悠さん(29)=東京都=は「他の山でも協力金を時々払う。登山道が崩落している箇所もあり、活用してもらいたい」と話した。