京アニ事件や犠牲者の存在を記憶に 「志を繋ぐ碑」設置報告会 事件から5年 京都府宇治市

AI要約

京都アニメーションのスタジオが放火され、社員36人が死亡した事件からまもなく5年が経ちます。式典が行われ、遺族や社員が碑を設置することを報告しました。

碑は宇治市の公園に設置され、36羽の鳥が羽ばたく姿をイメージしています。被告への死刑判決を控訴したことも記されました。

式典では、亡くなったスタッフを忘れず、京都アニメーションの作品や思いが生き続けることへの願いが述べられました。

京アニ事件や犠牲者の存在を記憶に 「志を繋ぐ碑」設置報告会 事件から5年 京都府宇治市

京都アニメーションのスタジオが放火され、社員36人が死亡した事件からまもなく5年が経ちます。事件を後世に伝えるための碑が宇治市の公園に完成し、14日、設置を報告する式典が行われました。

5年前、京都市伏見区の京都アニメーション第1スタジオが放火され、社員36人が亡くなった事件では、殺人などの罪に問われた青葉真司被告に、ことし1月、京都地方裁判所が死刑判決を言い渡し、被告は控訴しています。

14日午前、宇治市の「お茶と宇治のまち歴史公園」で行われた設置報告会には、遺族や京都アニメーションの社員など93人が出席しました。「志を繋ぐ碑」は、遺族や会社などでつくる「志を繋ぐ会」が事件や犠牲者の存在などを記憶にとどめる象徴として宇治市に寄贈したものです。碑は、高さ約3mで、亡くなった36人を表わす36羽の鳥が羽ばたく姿をイメージしていて、京都アニメーションのスタッフがデザインを手がけ、東京藝術大学の教員らが制作を担ったということです。

式典では、従業員の代表メッセージが代読され「事件から5年が経とうとしているが、私たちは大切な仲間のことを忘れたことはありません。多くの方にとって、思いを寄せる象徴となることを願っております」と述べました。

その後、娘を亡くした父親が遺族代表としてあいさつし「亡くなったスタッフの情熱と技術は、今もみなさんの中で生き続けています。これからも京アニの作品が多くの人々の心に届き、亡くなったスタッフの思いが生き続けることを願っております」と語りました。

碑は宇治市に寄贈され、今後は市が管理を行っていきますが、献花などは控えてほしいとしています。