桃田賢斗選手〝第二の古里〟8年ぶり訪問 子どもたちと交流

AI要約

元バドミントン世界王者の桃田賢斗選手が福島県富岡町で子どもたちとバドミントンの催しを開催。自ら企画し、震災からの恩返しの一環として行った。

50人の小学生が参加し、桃田選手がバドミントンのテクニックを伝授。トークショーや児童との交流も行われ、子どもたちは桃田選手に憧れを持った。

桃田選手はパリ五輪への出場する後輩選手にエールを送り、福島での思い出を語ると共に、子どもたちにバドミントンの楽しさを伝える活動を継続する意向を示した。

桃田賢斗選手〝第二の古里〟8年ぶり訪問 子どもたちと交流

 バドミントンの男子シングルス元世界王者で、4月に日本代表から引退した桃田賢斗選手(29)=NTT東日本、富岡高卒=は13日、中学時代と高校1年まで過ごした福島県富岡町で、小学生を対象としたバドミントンの催しを開き、子どもたちと触れ合った。

 第二の古里である福島県に恩返しをしたいと自ら企画した。桃田選手が富岡高1年時に東日本大震災が発生しており、町を訪れるのは8年ぶり。会場は、かつての練習場だった町総合体育館で震災以来初めて足を踏み入れた。

 県内外の小学生約50人が参加。桃田選手がスマッシュなどの打ち方を披露しコツを伝授。全員とのラリーも行い、児童が世界の技を体験した。桃田選手のトークショーなども繰り広げられた。南相馬市の小西梨月(りつき)さん(11)=石神二小6年=は「桃田さんのような選手になりたい」と目を輝かせた。

 トークショーでは桃田選手が「僕の土台は福島で過ごした6年で確立した」と振り返った。震災から13年が過ぎ「今も人々の心には傷が残る。だから復興に歩む富岡で何かしたいと思っていた」と今回の催しを企画した理由を語った。今後について「恩返しとして、子どもたちにバドミントンの楽しさを伝える催しを行っていきたい」と語った。

 パリ五輪には富岡一中、富岡高卒の5選手が出場する。桃田選手は後輩へのエールとして「悔いのないように思い切ってほしい。誰よりも練習をしていると思う。これまでやってきたこと、自分を信じて世界最高峰の大会を楽しんでほしい」と語気を強めた。