赤外線監視カメラとレーダー連動 長崎県の漁業取締船 かいりゅう竣工

AI要約

長崎県の漁業取締船かいりゅうの竣工披露式が開かれた。新船は赤外線監視カメラとレーダーを連動させた最新装備を備え、非常に高速での運用が可能だ。

竣工式には知事や関係者が参加し、取締船の重要性について語られた。長崎の海域を守り違法操業を取り締まる決意が示された。

長崎県所有の取締船は他にも存在し、違法操業の摘発件数は横ばいだが、新船の導入によりさらなる海の安全が確保されることが期待される。

赤外線監視カメラとレーダー連動 長崎県の漁業取締船 かいりゅう竣工

 密猟や違法操業に対応する長崎県の漁業取締船かいりゅう(全長31・5メートル、85トン)の竣工(しゅんこう)披露式が12日、県庁南側岸壁で開かれた。

 1993年から30年以上運用した旧かいりゅうに代わる船で、建造費は約8億7千万円。最高速力は、プロペラ船では最速クラスの38ノット以上(時速約70キロ)という。

 赤外線監視カメラとレーダーが連動。船が揺れても約3キロ先の対象物を鮮明に捉え、自動追尾できる。取締船としては全国でも珍しく電子海図を備え、レーダーと連動。タッチパネルで取り締まりに必要な情報を素早く簡単に確認できる。

 式には大石賢吾知事や県議、漁協関係者など約20人が出席し、テープカットで完成を祝った。県漁業取締室の中尾直室長は「真面目に漁業をしている人が損をしないよう、長崎の広い海域のパトロールを続けたい」と話した。

 県が所有する取締船は5隻。県が違法操業などで摘発した件数は21年度が3件、22年度4件、23年度4件と横ばい。