噴火の仕組み 実験で理解 木曽町 三岳小児童が御嶽山学習

AI要約

木曽町の三岳小学校5年生が町御嶽山ビジターセンターで火山学習を行った。身近な物を使った実験やクイズを通じて火山の成り立ちや噴火の仕組みを学び、地元の御嶽山に関する理解を深めた。

講師による実験では、入浴剤と山の模型を使い水中で擬似的な噴火を再現。火山灰や火砕流の現象を学び、溶岩に見立てた中性洗剤実験も行われた。

平成26年の噴火災害から10年が経ち、記憶にない子供たちに火山学習の意義を考える機会となった。

噴火の仕組み  実験で理解 木曽町 三岳小児童が御嶽山学習

 長野県木曽町の三岳小学校5年生5人は12日、町御嶽山ビジターセンター・さとテラス三岳で火山学習をした。身近な物を使った実験やクイズを通じて火山の成り立ちや噴火の仕組みを学び、地元のシンボルである御嶽山(3067メートル)について理解を深めた。

 町三岳支所職員で、御嶽山火山マイスターの野田智彦さんが講師を務めた。濃度の異なる2種類の入浴剤と山の模型を使って水中で擬似的な噴火をつくり、火山灰や火砕流といった現象を学ぶ実験では、模型から噴き出す入浴剤の動きを観察して、それぞれの現象の違いを確認した。粘度のある中性洗剤を溶岩に見立てて、赤色立体地図から実際に溶岩が流れた跡も探した。参加した児童は「実験を通じて噴火の仕組みや、僕たちのふるさとのお山についてしっかり学べた」と話していた。

 平成26(2014)年の噴火災害から10年となるのを踏まえ野田さんは「噴火災害の年の前後に生まれた子供たちが、記憶にないものをイメージするのは難しいため火山学習の意義が出てくるのではないか」と話していた。