山の行楽でクマに注意を 愛知で子どもに「クマよけ鈴」、三重は「クマアラート」検討

AI要約

山の行楽シーズン中、東海地方でクマの目撃情報が相次ぎ、小坂の滝ではクマ撃退用のスプレーが配布されるなど、安全対策が進められている。

愛知県設楽町の小学校では児童たちがクマよけの鈴をランドセルに取り付け、安全に登校している。

岐阜県でもクマの被害が相次いでおり、県はツキノワグマ出没注意情報を発令中。対策としてクマ撃退用のスプレーの寄贈が行われている。

山の行楽でクマに注意を 愛知で子どもに「クマよけ鈴」、三重は「クマアラート」検討

山の行楽シーズンがやってきましたが、遊びに行く人は注意が必要です。クマの目撃情報が各地で相次ぎ、けが人も出ています。東海3県では対策グッズを配ったり「注意報」を出したりする動きがあります。

 人里で相次ぐクマの目撃情報。東海地方でも各地にクマが出没し、けが人も出る事態になっています。そんな中――

 「愛知県設楽町の小学校です。登校してくる児童たちのランドセルにはクマよけの鈴がついています」(記者)

 設楽町立名倉小学校では、全校児童24人がクマよけの鈴を身に着けて登校しています。自然豊かな山間部に位置する設楽町。町ではクマの目撃情報が増えているといいます。

 名倉小学校では、学区が広く長い距離を歩いて登校する児童や山道が通学路となっている児童もいて、クマへの不安を抱えています。

 Q.クマが出る話はよく聞く?

 「はい、聞きます。やっぱり怖いなって思う」(名倉小学校の児童)

 「山が近くにあるから、鈴があると歩いていてクマが近づいてこないから安心になります」(名倉小学校の児童)

 クマよけの鈴は、去年12月、設楽木材組合が町に贈ったものです。

 名倉小学校のOBでもある組合長の伊藤充良さんが発案し、町すべての小学生以下の子どもの分、約200個を準備しました。

 「クマに関しては、町の方からLINEで情報が流れたり、広報で音声で流したりしている。一番歩いている子どもたちの安全のため、今できることはクマ鈴くらいかなということで、組合としてはクマ鈴をプレゼントしました」(設楽木材組合・伊藤充良さん)

 対策は岐阜県でも。御嶽山のふもとの切り立った地形に200以上の滝がある下呂市の小坂の滝。

 ここでツアーなどを行うNPO法人には、下呂市からクマ撃退用のスプレーが贈られたということです。

 「リュックのショルダーベルトに通す」(NPO法人「飛騨小坂200滝」理事長・皆越真佐代さん)

 岐阜県では、6月も下呂市で80代女性がクマに襲われて、大けがをするなど人に被害の出る事故が相次いでいて、県は「ツキノワグマ出没注意情報」を発令中。

 スプレーの寄贈も、それに伴う動きだということです。

 「クマスプレーは消費期限があるので、何本か使って練習するなり、専門家を招いてお話を聞くなり、対策は今後とっていきたいと思っています」(皆越さん)