ライドシェア発車目前 茨城の県央7市町村 月内にも週末運行 体温報告、機器操作 研修大詰め

AI要約

茨城県内で日本版ライドシェアが始まる準備が進んでおり、水戸市など7市町村では運行管理に当たるタクシー会社が配車アプリの調整を急いでいる。

タクシーが不足する地域や時間帯に限り、国が許可したタクシー事業者が運行主体となり、週末夜間に運行が開始される予定となっている。

ライドシェアのドライバー研修が進行中で、タクシー会社の車両も使用可能となるなど、準備が整っている。

ライドシェア発車目前 茨城の県央7市町村 月内にも週末運行 体温報告、機器操作 研修大詰め

一般ドライバーが有料で乗客を運ぶ「日本版ライドシェア」の準備が茨城県内で進んでいる。水戸市など7市町村では、運行管理に当たるタクシー会社が配車アプリの調整などを急ぐ。早ければ今月から週末夜間の運行が始まる予定で、ドライバーの研修が大詰めを迎えている。

日本版ライドシェアは、タクシーが不足する地域や時間帯に限り、国が許可したタクシー事業者を実施主体に運行する。

県内で導入が始まるのは、タクシー業務特別措置法で区分けされた県内5エリアのうち、「水戸県央交通圏」に当たる水戸▽笠間▽ひたちなか▽那珂▽茨城▽大洗▽東海-の7市町村。出発地か到着地が同交通圏内となることが運行の条件で、時間帯はタクシーが混み合う金、土曜日の午後4時から翌日午前5時まで。

関東運輸局茨城運輸支局によると、県内では12日時点で8事業者9営業所に許可が出ている。

このうち水戸市金町の「さわやか交通」では同日夜、ライドシェアのドライバーとして採用された男性3人に研修を実施。同社運行管理部長の小林寿昭さんが、体温や睡眠時間など乗車前の報告内容をはじめ、乗客の乗降時に後部ドアを開ける際の手順、安全確認などを指導した。ライドシェアはキャッシュレス決済のため、精算機器操作の講習も行った。

3人は日中の仕事と掛け持ちの副業で働く予定。左官が本職という同市、会社員、駒田星(しょう)さん(25)は、ライドシェアで働いた分の収入について「できるだけ貯蓄に回したい」と語った。鉾田市、会社員、男性(39)は「新しく始まるサービスに興味があった。子供2人のためにも稼ぎたい」と話した。同社では、ほか1人を加えた計4人がライドシェアの運転手として働く予定という。

許可を受けた事業者は配車アプリなどの準備ができ次第、ライドシェアを始める予定。タクシー会社の車も使用可能となっており、同社も自社車両を準備する。車両側面に貼るステッカーでタクシーとライドシェア車両との相違を乗客に示す。

同社の大貫裕治社長は「乗客を満足させなければいけない。運転手の教育も充実させたい」と話した。