年収で仕事を選んではいけない…4000人の転職支援でわかった「転職を後悔する人」と「天職に出会える人」の差

AI要約

安廣重伸氏による『今すぐ会社を辞めたい人の天職診断』には、天職を見つけるための3つの条件が示されている。

これらの条件は、収入を得ること、仕事に没入し充実感を感じること、他者への貢献を感じられることという点に焦点を当てている。

記事では、天職の定義や具体例を交えながら、仕事としての生計立てや要素の重要性について詳しく解説されている。

自分にあった仕事とは何か。『今すぐ会社を辞めたい人の天職診断』(KADOKAWA)を書いた天職コンサルタントの安廣重伸さんは「天職を見つけるには3つの条件を満たす必要がある。例えば、仕事に没入して1日があっという間に過ぎるようであれば、すでに天職と出会っている可能性がある」という――。

 ※本稿は、安廣重伸『今すぐ会社を辞めたい人の天職診断』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

■「天職」と言える3つの条件

 「そもそも、天職って一体どんなもの?」

 こんなふうに疑問を持った方もいるかもしれません。一般的には「天の神様から授けられた仕事」などと言われていますが、やや漠然としています。

 本書(『今すぐ会社を辞めたい人の天職診断』)のテーマは「天職の見つけ方」ですから、最初に「天職とは何か?」について、明らかにしておきたいと思います。ここでは、私が数多くのクライアントさんと接する中でたどり着いた「天職の定義」をご紹介します。私が考える天職は、以下に挙げる3つの条件を満たした仕事です。1つずつ、解説しましょう。

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【天職の定義】

条件① 最低限の収入(=物理的な豊かさ)が得られる仕事

条件② 没入感(=マインドフルネス)と充足感(=精神的な豊かさ)が得られる仕事

条件③ 他者貢献の充実感(=自分の存在意義)が感じられる仕事

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■「生きていくために必要な報酬」を得られることが「最低条件」

 言うまでもないことですが、天職は「仕事」ですから「生きていくために必要な報酬」を得られることが「最低条件」です。どんなに自分が得意で好きなことでも、それで生計を立てられなければ、天職からは除外されてしまいます。

 一例として「特技=歌うこと(カラオケ)」の男性を取り上げて説明しましょう。彼は、一定レベル以上の歌唱力があり、周りの友人からも「うまいね」などと、褒められていたとします。そこで彼は「カラオケで褒められているから、歌手としてメジャーデビューしたい」と考えるかもしれません。

 もしも、プロの歌手になろうとするならば、ボイストレーニングなどの地道な努力に加えて、人の心に響く表現力や、ステージに響き渡る声量、幅広い声域などが必要になるでしょう。もっと言えば、人々の感情を揺さぶる声質や、人を引き付ける人間性も必要だったりします。

 このように、プロの歌手になろうと思った場合は、地道な努力と天性の才能が必要です。裏を返せば、これらの要素が満たされていれば、プロの歌手として活躍できるはずです。

 その際、生活費を稼げるくらいの人気があるならば、その仕事は「天職」と考えていいでしょう。たとえば、この男性の生活費が「月20万円」で、歌手の活動で月収20万円ほど稼げるようになれば、その仕事は天職です。