「輪島の太鼓」国文祭で演奏、岐阜と石川が文化交流協定 地歌舞伎も「県民の絆つなぐ」

AI要約

岐阜県と石川県が文化交流を深めるための連携協定を締結。

国民文化祭では能登半島地震の復興支援を兼ねた太鼓の演奏や地歌舞伎による交流を予定。

今後は両県の文化を絡めた周遊旅行商品づくりも進める。

「輪島の太鼓」国文祭で演奏、岐阜と石川が文化交流協定 地歌舞伎も「県民の絆つなぐ」

 岐阜、石川両県は11日、互いの文化への理解と交流を深めるための連携協定を結んだ。岐阜県の古田肇知事と石川県の馳浩知事が金沢市の石川県立音楽堂で締結式に臨み、文化を軸に県民同士の絆をつなぐことを誓った。岐阜県が他県と文化に関する連携協定を結ぶのは初で、今秋県内で開かれる国民文化祭では、能登半島地震の復興支援を兼ねた太鼓の演奏や、両県で受け継がれてきた地歌舞伎による交流を計画している。

 昨年、岐阜県は国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭の大会旗を次期開催県として、石川県から受け取った。縁を一過性のものとして終わらせまいとする思いや、元日に発生した能登半島地震で岐阜県が発災以降支援を続けていることから今回の協定締結に至った。

 今秋の国民文化祭では、石川県輪島市で400年以上続く伝統芸能「御陣乗(ごじんじょ)太鼓」を10月14日の開会式で披露するほか、11月17日には岐阜市で石川県小松市のこども歌舞伎と岐阜の地歌舞伎が交流する催しも開かれる。このほか、県美術館や県現代陶芸美術館(多治見市)で、石川県立美術館(金沢市)が収蔵する絵画や彫刻、陶芸を展示する計画もある。今後は両県の文化を絡めた周遊旅行商品づくりも進めていく。

 古田知事は「全国民的に能登半島地震からの復旧・復興を祈願する国民文化祭にしたい。さらに末永く分厚い交流を進めていく」と力を込めた。馳知事は「古田先輩にはいろんな場面でお世話になってきたが、今後も刺激をし合って、発信力を高めたい」と語った。

 協定締結を祝って、管弦楽団「オーケストラ・アンサンブル金沢」のメンバーで、大垣市出身の古宮山由里さんら4人が弦楽四重奏曲を演奏する場面もあった。