AIロボと英会話 県内唯一、朝日中で公開授業 「おしゃべりの仲間増えた」

AI要約

朝日町教委は生成AIを活用した英語の公開授業を実施し、朝日中の生徒が機器を利用して英会話を楽しんだ。

対話型AIや人型ロボットを導入し、生徒はバーチャルペッパーと会話を楽しみながら英語力を高めている。

教育現場におけるAI技術の活用を積極的に探ることが重要であるとの意見が示された。

AIロボと英会話 県内唯一、朝日中で公開授業 「おしゃべりの仲間増えた」

 朝日町教委は9日、生成AI(人工知能)を活用した英語の公開授業を朝日中で行った。話す力を高めようと県内で唯一、対話型AI「チャットGPT」を搭載したタブレット端末、人型ロボットを導入しており、機器を使いこなして英会話を楽しむ生徒の姿に、文部科学省担当者らが今後の成果に期待を込めた。

 朝日中、さみさと小は文科省が今年度、授業で生成AIを活用できるパイロット校に指定した。両校は昨年度から先進的なICT教育を実践する「リーディングDXスクール」の採択を受けており、町教委は生成AI活用に当たって富大、先進自治体の茨城県つくば市、人型ロボット「ペッパー」を展開するソフトバンクと連携し、教材専用アプリを開発するなどした。

 公開授業では2年生21人が旅行代理店スタッフという設定で、まずは端末上のバーチャルペッパーとお薦めのコースについて英語でやり取りした。ヘッドセットを着用した上での1対1での会話となり、速度や声質、難易度などレベルに応じて調節でき、個別最適な学習環境実現を目指している。

 その後、班ごとでの話し合いを経て、ペッパー本体と会話を交わしながらツアーを売り込んだ。授業を受けた牧野祐介さんはAIとの英会話について「楽しくおしゃべりできる仲間が1人増えたようだ」と笑顔を見せた。

 指導した吉田亜沙奈教諭は「(AI相手だと)実際の人より間違いを恐れずに話せる。生徒1人にAI先生1人が付く形にもなる」とメリットを挙げた。

 講評では「日進月歩の技術革新を避けるのではなく、教育現場もいかに取り入れるかが大事だ」などの声が上がった。