<福島第一原発>3号機1階の”高線量源”とみられる水の抜き取り ホースの大きさ合わず一時中断

AI要約

福島第一原子力発電所3号機で高い放射線量の水を採取する作業が中断された。

放射線量が強い場所には、制御棒を動かすための高圧水供給装置があり、放射性物質が流入した可能性がある。

作業は安全を最優先に進められるが、詳細な情報が不明なため慎重に行われる。

<福島第一原発>3号機1階の”高線量源”とみられる水の抜き取り ホースの大きさ合わず一時中断

東京電力は7月9日から、福島第一原子力発電所3号機の原子炉建屋1階で観測されている高い放射線量の”発信源”と推定される水の抜き取り作業を開始したが、ホースの「大きさ」が合わず作業は中断した。再開時期は未定。

3号機の原子炉建屋1階では、北側と南側の一部で1時間あたり最大約22ミリシーベルトの強い放射線量が確認されている。

この場所の近くには、非常時に原子炉の出力を制御させようと核燃料の間に制御棒を差し込むとき、制御棒を動かすための高圧水を送り込む装置がある。

東京電力は、原発事故により炉内で発生した放射性物質が、この高圧水を送り込む装置に流れ込んでしまったとみている。

東京電力はまず水を採取し分析するところからはじめようと、7月9日に放射性物質を遮る措置をとったうえで作業員を向かわせたが、採取のために持って行ったホースが、採取口の大きさと合わず、作業を一時中断した。

3号機は放射線量が高いうえに採取口の大きさが図面に載っていなかったため、4号機の同じ場所でホースの大きさを確認していたが、そもそも3号機と4号機で大きさに違いがあったという。

この水に含まれる放射性物質の量などの詳細は分かっていないため、東京電力は「安全を最優先に作業を進める」としている。