最後の「ほおずき市」大盛況 浜松・引佐、28年の歴史に幕

AI要約

浜名区引佐町で行われた夏の風物詩「いなさほおずき市」が最後の開催となった。地元住民や観光客が訪れ、ホオズキを買い求めた。

28回目の今回が終了となり、ホオズキのPRを目的に毎年開催されてきたイベントが幕を閉じた。遠州地域でお盆にホオズキを飾る習慣が伝わった。

ホオズキ農家が育てた鮮やかなホオズキの枝物が人気で、300本が1時間で完売する盛況ぶりだった。

最後の「ほおずき市」大盛況 浜松・引佐、28年の歴史に幕

 全国有数のホオズキ産地として知られる浜松市浜名区引佐町の夏の風物詩「いなさほおずき市」(奥浜名湖観光協会主催)が7日、同町の竜ケ岩洞で開かれた。28回目の今回が最後の開催。多くの地域住民や観光客が訪れ、観賞用のホオズキを買い求めた。

 同町のホオズキ農家伊藤重之さん(65)が育て、鮮やかなオレンジに色づいたホオズキの枝物と実が並んだ。イベント開始前から会場には長蛇の列ができ、300本用意した枝物は約1時間で完売した。

 「ほおずき市」は、引佐町のホオズキのPRを目的に1996年から始まり、毎年開催してきた。知名度向上に一定の成果が見られたことや、農家の高齢化、肥料の値上がりなどで生産量が減少している状況を考慮し、終了を決めた。

 伊藤さんは「終わってしまうのは寂しい。ただ、遠州地域にはなかったお盆にホオズキを飾る習慣が、約30年の活動で浸透したと感じる」と話した。