「能登ミルク」復活へ一歩 石川・七尾、ジェラート店営業再開

AI要約

石川県能登地方の酪農家が生産する「能登ミルク」を使用したジェラートを販売する店が、七尾市和倉温泉で再開。

店長は20歳でオープンし、ジェラートや飲むヨーグルトを提供。被災前は地域の日常に彩りを添えていた。

地震から半年後に店を再開し、旅館休業の影響で客足はまばらだが、生まれ育ったまちでの商売を続けたいと意欲を示す。

「能登ミルク」復活へ一歩 石川・七尾、ジェラート店営業再開

 石川県の能登地方で限られた酪農家のみが生産する「能登ミルク」を使ったジェラートを販売する店が、同県七尾市の和倉温泉で営業を再開させた。旅館のほぼ全てが休業中のため、客の入り込みは少ないが、店長の堀川宙(そら)さん(26)は「被災から半年で、ここ(和倉温泉)で商売をできることがうれしい」と笑みを浮かべる。堀川さんは同市の高校を卒業後に都内でジェラートの修業を積み、20歳で「能登ミルクファクトリー」をオープン。ジェラートに加え、牛乳や飲むヨーグルトも看板商品だ。被災前は旅館の朝食で飲むヨーグルトが提供されるなど、和倉温泉の日常を彩っていた。

 地震による断水が復旧し、店を再開できたのが4月26日。例年は行列ができる大型連休も客足はまばらだったという。「旅館が開いていないから、暇なんですよ」と堀川さん。旅館の再開はまだ見通せないが「生まれ育ったこのまちで商売を続けたい」。かつての日常が戻る未来を信じ、きょうも店に立つ。(いわき支社・折笠善昭)