特殊詐欺の犯人逮捕にだまされたふりで協力 奈良県警郡山署が梅木さんに感謝状

AI要約

高齢者が特殊詐欺の犯人逮捕に協力する様子が描かれた事件で、奈良県警が感謝状を贈った。

梅木さんは、詐欺の手口に詳しく、だまされたふりをして犯人を逮捕する作戦を成功させた。

中井署長は梅木さんの行動を称賛し、今後も詐欺被害防止に協力してもらいたいと述べた。

特殊詐欺の犯人逮捕にだまされたふりで協力 奈良県警郡山署が梅木さんに感謝状

 だまされたふりをして特殊詐欺の犯人逮捕に協力したとして、奈良県警郡山署(中井義男署長)は6日、大和郡山市の梅木有子さん(83)に感謝状を贈った。

 4月25日、梅木さんの自宅にガソリンスタンドの店員を名乗る男から「あなたのカードを使ってガソリンを入れようとしている人がいたので警察に通報した。警察から連絡があるのでお待ちください」と電話があった。

 普段からテレビなどで詐欺の手口を知っていた梅木さんは、同署に通報して警察官と協力し、「だまされたふり作戦」を決行。 

 その後、警察官を名乗る男から「あなたのキャッシュカードを停止しないと危ない。カードの確認のために金融庁の職員が自宅にうかがう」と電話があり、数分後、金融庁の職員を名乗る男が訪問。青木さんは男の指示に従ったふりをして、偽のカードを男の封筒に入れた。

 その後、青木さんが印鑑を取りに行っている間に男は別の封筒にすり替え、青木さんに渡した。男が玄関を出た瞬間、隠れていた警察官が飛び出し、逃走しようとする男を取り押さえて現行犯逮捕した。

 同署で行われた感謝状の贈呈式で中井署長は「詐欺被害が増える中、素早く通報し、だまされたふり作戦に協力いただけてありがたい」と感謝。青木さんは「高齢者が狙われているが、新しい詐欺の手口の情報を入れておくことが大切だと感じた。今後もできることがあれば協力したい」と話した。