2024年度の大卒新入社員の初任給はいくら?

AI要約

調査機関が東証プライム上場企業152社の2024年新卒初任給を調査し、速報集計結果を発表。

初任給決定の状況や学歴別の初任給水準、改定状況などが示され、注目を集めている。

大学卒の初任給水準は23万9078円で、引き上げた企業が89.8%で平均上昇額は1万3746円。

若年労働力人口の減少や物価上昇により、初任給の決定が転換点にあり、全学歴引き上げの割合が増加。

初任給水準の最も高い学歴は大学院卒修士で25万9228円。

調査では、時間外手当や通勤手当を除いた所定内賃金を基準に初任給が設定されている。

調査は約152社の企業を対象に行われ、学歴別の初任給水準や改定状況が詳細に示されている。

初任給の設定において、引き上げた企業が大多数であり、平均上昇額も記載されている。

2024年度の大卒新入社員の初任給はいくら?

民間調査機関の一般財団法人 労務行政研究所では、東証プライム上場企業152社における2024年4月入社の新卒初任給を調査。速報集計の結果をグラフと表にまとめて発表した。

若年労働力人口の減少に伴う新卒採用競争の激化や、物価上昇に伴う大幅な賃上げ機運の高まりなど、初任給の決定をめぐる状況は大きな転換点にあり、注目を集めている。

東証プライム上場企業の全産業ベース(152社)で、初任給を「全学歴引き上げ」た企業は86.8%となり、昨23年度速報集計時の70.7%から16.1ポイント上昇。

「全学歴据え置き」は9.2%となり、昨23年度速報集計時の26.1%から16.9ポイント低下した。

■初任給の水準は大学卒で23万9078円

全産業で見た学歴別の初任給水準は、大学卒(初任給に差を設けず、一律設定の場合。以下、一律)23万9078円、大学院卒修士25万9228円、短大卒20万5887円、高校卒(一律)19万3427円となった[図表3]。

■大学卒に見る改定状況と上昇額の分布

大学卒(一律)では、23年度から「引き上げ」が89.8%、「据え置き」が10.2%となった。引き上げた場合の上昇額は「1万~1万2000円未満」と「1万4000~1万6000円未満」がいずれも14.4%で最も多い。引き上げた場合の平均上昇額は1万3746円となった。

調査概要

調査項目/2024年度の賃金見直しによって確定された2024年4月入社者の決定初任給(学歴別)。なお、初任給は原則として時間外手当と通勤手当を除く、諸手当込みの所定内賃金である。

調査時期・方法/3月下旬に調査票を発送、併せて電話による取材も行ない、4月10日までに回答のあった分を集計。

調査・集計対象/東証プライム上場企業のうち1604社に調査票を発送し、回答のあった152社を集計。

関連情報

https://www.rosei.or.jp/

構成/清水眞希