大阪で52年続く“のれんがいい味の中華料理屋” 沖縄出身コンビが作る「200円の餃子」がプリうますぎた!

AI要約

地下鉄千日前線「谷町九丁目」駅周辺の魅力的な北京料理店「北京料理 ヨイヨイ亭」について紹介。

店内の雰囲気やメニュー、料理の魅力について詳しく説明。

リーズナブルな価格設定で、新鮮で美味しい料理を提供している。

大阪で52年続く“のれんがいい味の中華料理屋” 沖縄出身コンビが作る「200円の餃子」がプリうますぎた!

 地下鉄千日前線「谷町九丁目」駅から、上町筋に出て北へしばらく進む。大阪の友人によると、このあたりは寺町であるらしい。

「これをずっとこっちに行ったら、どんつきが大阪城ですよ。で、大阪城から南に沿って台地があって、そこにお寺がずらっと並んでるんですわ。だから道も広いし。でも、ここは台地だから坂を登らなあかんのですよ。だからチャリンコで来るのはちょっとめんどくさい」

 

 どこかゆったりとした空気が流れているのは、もしかしたらそんなロケーションのせいなのかもしれない。考えようによっては飲食店に向いた環境とはいいにくいのかもしれないが、そんな場所で長らく地元の人から愛されているのが、「北京料理 ヨイヨイ亭」だ。

 店名もかわいければ、日除け看板に書かれた店名のフォントも昭和っぽくてまたかわいい。

 

 サッシの引き戸を開けて店内に足を踏み入れると、まず目につくのは左側。オレンジ色のスツールが並ぶL字型のカウンターだ。その向こう側が厨房だが、特徴的なのはテーブル席が見あたらないこと。

 右側の3卓は、すべて小上がりになっているのである。これは珍しいスタイルかもしれないということで、迷うことなくこちらに上がってみることにする。

 

 壁に背を預けて見渡せば、なかなか広がりのある空間だ。決して新しくはなくそこそこ年季が入っているとはいえ、厨房などはしっかり磨き込まれているので清潔な印象がある。こういうところにこそ、お店の人の誠実な姿勢が表れるものだ。

 ともあれ、まずはビールを頼もう。生ビールはアサヒスーパードライ、瓶ビールはスーパードライに加えてキリンラガー、サッポロ黒ラベルと、品揃えは豊富だ。

 大瓶(だいびん)の多い大阪にあって中瓶は珍しいが、500円ならまったく問題はない。ってなわけで大阪の友人がスーパードライ、私がキリンラガーを頼むことにした(意見が分かれた)。

 なお価格に関していえば、安いのはビールだけではない。料理も全体的にお手ごろで、ビールのお供に欠かせないギョーザに至っては5ヶで200円という破格値である。

 品数も豊富なので迷ってしまうが、とりあえずギョーザを2人前と蒸し鶏、ブタ天ぷらとレバニラ炒め、そして鶏唐揚げソースをお願いする。「とりあえず」というわりには多い気もするが、それはまあいい。

 

 店内には、赤いTシャツを着た男性がふたり。ひとりが厨房で調理を行い、もうひとりがフロアを担当しているようだ。B中華の店には高齢の店主も少なくないが、ふたりとも若く、どことなく似てもいる。

 

 もしかしたら兄弟なのだろうか。

 

 などと余計なことを考えていたら、まずは蒸し鶏が運ばれてきた。柔らかそうな鶏肉に、刻んだネギがたっぷりと乗せられており、見た目からして魅力的だ。

 しかもいただいてみれば、ジューシーな鶏肉にはニンニクが効いていて、ビールとの相性は抜群。これはのっけから期待以上である。

 

 続いてお目見えしたギョーザも、プリプリした皮の食感と肉の旨みが絶妙。これが200円だとは、なにかの間違いではないかとさえ思いたくなる。少なくとも個人的には、倍くらいの値段は躊躇なく出せるぞ。

 レバニラ炒めの安定感、関西を訪れたら必ず食べたくなるブタ天ぷらも申し分なし。

 鶏唐揚げソースの、油淋鶏を思わせるサッパリとした味わいも非常によい。小上がりから店内を眺め、ビールとともに味わえばもう最高の気分である。

 ちなみに、このとき時刻は16時半。昼休憩なしで通し営業されていることにも驚かされるが、あと30分もすれば夜のお客さんがたくさん入ってきそうではある。そこで、そろそろお話を伺いたいところ。