上海動物園との末永い交流を 大阪市の友好都市 開園70周年記念事業に参加 園長は獣医さん

AI要約

上海動物園は70周年を迎え、中国をリードする動物園としての歴史を持つ。上海市と大阪市は50年にわたる友好都市関係を築き、多様な分野で交流を深めている。

上海動物園と天王寺動物園は長い交流を持ち、多くの動物が交換されてきた。両園の取り組みにより、動物たちの繁殖に成功している。

上海市内には近代的な動物園があり、視認性を重視した施設や生息環境展示を取り入れた展示方法が採用されている。また、都市全体も電動車両が多く、近代的なイメージを持つ。

上海動物園との末永い交流を 大阪市の友好都市 開園70周年記念事業に参加 園長は獣医さん

園内での夏の花木は、濃いピンク色の花を咲かせる「サルスベリ」です。ムフロン舎の前で今年も鮮やかな赤い花を咲かせています。初夏から秋までの長い間、花を次々と咲かせる花木で、別名「百日紅(ヒャクジツコウ)」とも呼ばれているそうです。

今回は、5月末に上海動物園開園70周年記念事業に招待され参加してきましたので、上海市と大阪市の友好都市の関係を含めてお伝えしたいと思います。

上海動物園は、1954年5月25日、その前身である「西郊公園」として公開され、1981年に「上海動物園」と改名したそうです。以来70年にわたり中国をリードする動物園として発展を遂げ、広さ74・3ヘクタール、620種、7千点以上の動物を飼育するまでになりました。

上海市と大阪市は1974年に友好都市の関係を結び、今年は50周年を迎えた年でもあります。友好都市提携以来、経済、文化、スポーツ、港湾、都市インフラなど、幅広い分野で交流してきました。

上海動物園と天王寺動物園は、1974年から21回に及ぶ職員の交流、動物交流事業を実施し、合計で50種223点もの動物を交換しました。最近では、2019年7月にジャガーのロン(雄)を上海動物園からいただき、当園からは交換でブラッザグエノンを出しています。上海動物園では1979年に当園から渡ったキリンの繁殖実績が良く、子孫を近隣の動物園に広げることができたそうです。また、当園では2008年にいただいたヨウスコウワニが昨年繁殖し、上海動物園、天王寺動物園の双方に良い結果をもたらしています。

今回、上海動物園を視察しました。緑が濃く、自然豊かな園内で、ガラス張りの人止め柵の採用など、来園者の視認性に配慮した施設になっていました。また、上海にあるもう一つの動物園である上海野生動物園も訪れました。サファリ形式でバスに乗車して動物を見学するコースと歩いて動物を見学するコース、そして、モーターボートに乗船して見学するコースの3つがあり、いずれも生息環境展示を目指した近代的な動物展示の手法を採用していました。

上海市内を走るオートバイはほとんどが電動で、車も電気自動車が多く、バスも電気で走るものがほとんどで、リニアモーターカーも走るなど近代的な都市のイメージでした。