タレント・山本量子さんが48歳で逝去 罹患していた「子宮頸がん」「卵巣がん」の原因・症状を医師が解説

AI要約

山本量子さんが子宮頸がんと卵巣がんを患い、8月18日に亡くなったことが所属事務所から発表されました。

子宮頸がんのほとんどはHPV感染が原因で発症し、早期発見が重要です。

子宮頸がんは異形成から進行していき、進行すると転移や外部症状が現れます。

タレント・山本量子さんが48歳で逝去 罹患していた「子宮頸がん」「卵巣がん」の原因・症状を医師が解説

関西のラジオ番組などでアシスタントを務めたタレントの山本量子さんが、8月18日に亡くなったことを所属事務所が公式サイトで発表しました。48歳でした。山本さんは2014年に子宮頸がん、2022年に卵巣がんを患っていることを公表し、闘病生活を送っていました。

今回の記事では、子宮頸がん・卵巣がんの原因や症状について、医師に伺いました。がんは早期発見・早期治療が生存率を大きく分ける疾患です。本記事で子宮頸がん・卵巣がんについての知見を深め、予防・早期発見に努めましょう。

※この記事はMedical DOCにて【子宮頸がんの初期症状は?進行した子宮頸がんの症状や診断・治療方法・再発したときの症状も解説】【「卵巣がんの症状」はご存知ですか?原因・セルフチェック法も医師が解説!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

子宮頸がんのほとんどは、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスへの感染が原因で発症します。HPVには約100種類あり、その中でもハイリスク型と呼ばれるタイプのものが子宮頸がんを引き起こすとされているのです。

HPVは性的接触が原因で女性にも男性にも感染します。性的接触のある女性の過半数が一度は感染することがあるとされる、ありふれたウイルスなのです。HPVに感染しても9割程度の人は免疫のはたらきなどによって自然にウイルスが消失しますが、1割程度の人はHPVウイルスが排除されず感染が持続してしまいます。

自然治癒しなかった場合には感染が持続して異形成と呼ばれるがんの前段階を経て、子宮頸がんに進行します。子宮頸がんの進行は、がんの前段階である異形成・表面にがんがある状態の上皮内がん・周辺組織に入り込む浸潤がんという過程をたどるのが一般的です。

子宮頸がんはⅠ期からⅣ期に分類され、Ⅳ期まで進行すると膀胱や直腸の粘膜への浸潤や、離れた臓器への転移を起こします。がんが子宮の外へ広がると、骨盤痛や腰痛・下肢のむくみ・血便や血尿など、子宮以外の部位にも症状が出ることがあるため、早めに婦人科を受診しましょう。