381系 特急「やくも」で再び活躍

AI要約

特急「やくも」の国鉄型特急電車の381系が再び活躍している。

381系は伯備線と山陰線の電化に伴い導入され、40年以上にわたって活躍してきた。

かつてのカラーバリエーションや振り子式の特長が沿線で注目を集めている。

381系 特急「やくも」で再び活躍

6月まで特急「やくも」(岡山-出雲市)で使用された国鉄型特急電車の381系が再び活躍している。

特急「やくも」は今年4月から後継車両の273系への置き換えが始まり、6月に完了したが、JR西日本山陰支社によると、381系の一部の車両は当面残り、必要に応じてお盆など乗客が増加する時期に使用される。

381系は昭和57年、伯備線と山陰線の一部区間の電化に伴い「やくも」に導入された。国鉄時代に製造された「国鉄型」車両で、前面を飾る逆三角形の特急のシンボルマークや列車名を示す絵入りのマークなど、国鉄の特急型車両の特徴が色濃く残る。また、カーブで車体を大きく傾斜させることで速度を落とさず走行できる「自然振り子式」を日本で初めて採用。カーブが多く、起伏が激しい日本の鉄道の高速化に貢献し、40年以上にわたって活躍してきた。

車両にはさまざまなカラーバリエーションがあったが、クリームにえんじ色のラインが入った「国鉄色」やホワイトグレーに緑のラインが入った「緑やくも色」、紫色を基調とした「スーパーやくも色」の編成はすでに引退。現在はホワイトグレーに赤のラインが入る「ゆったりやくも色」が残る。

やくもが走行する伯備線は山間部や川沿いを通過することからカーブが多く、振り子式の威力が発揮される。定期運行を終えた車両が再び見られるとあって、沿線では多くの人がカメラを構えていた。広島県三原市から訪れた藤井善雄さん(68)は「381系は伯備線にデビューしたころから撮影に通っていた思い入れのある車両。車体は古くなったが、再び元気よく走る姿が見られてうれしい。」と話した。

381系は18日まで、一日2往復運転される。