新幹線、予約スペースに持ち主不明の荷物が…JR東海がルール説明 混雑時期の移動に要注意

AI要約

新幹線利用時の特大荷物スペースに関するトラブルについて、JR東海のルールや対応について紹介。

特大荷物スペースの利用は事前予約が必要であり、無断利用者に対しては追加料金がかかることが明らかにされている。

利用者への周知を促すために、様々な告知手段が取られており、夏休みなど旅行シーズンに注意が必要。

新幹線、予約スペースに持ち主不明の荷物が…JR東海がルール説明 混雑時期の移動に要注意

 お盆を前に、旅行や帰省などを計画している人も多いでしょう。移動が増えるこの時期、例年話題となるのが新幹線の利用や予約を巡るトラブル。東海道・山陽新幹線「のぞみ」では、お盆を挟んだ8月9日から18日の期間、全席指定席での運行を発表しています。一方、SNS上では大型の荷物を持ち運ぶ人用に車両の端に設置されている「特大荷物スペースつき座席」について、不満の声を漏らした投稿が話題を呼んでいます。JR東海に特大荷物スペースの利用におけるルールについて聞きました。

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「JRの偉い人、何とかして下さい」

 先月13日、特大荷物スペースつき座席を予約した利用者がSNS上に投稿した画像には、「要予約」と書かれた特大荷物スペースに他人のものと思われるキャリーケースが置かれた様子が収められています。投稿者は続く投稿で「事前予約してたのに勝手に荷物置かれてて、揺れる車両内を駆け回って警備員に報告したけど、何のお咎めもなしで別の家族連れに返却されて、悪びれる様子もなく荷棚に積み上げて終わって、予約した側が不快になる画期的なシステム」と不満をつづっています。

 一連の投稿には「予約してたなら、そのケースをデッキに放りだして、そこに自分のをおけばいいと思う」「要予約って大きく書いてあるのに」「無賃乗車と一緒やん」「当然予測される事態で、JRは対策する責任がありますね」「これ、現場もみどりの窓口も対応に苦慮してます」「これ東海が要予約としてますけど、東日本は違うんですよね」「在来線じゃないので、滅多に乗らない人は、ただの無知かもしれない」など、無断利用者に対しての批判や鉄道会社の見解を問う声が寄せられています。

 サービスを提供するJR東海の担当者は、特大荷物の扱いについて「特大荷物は、3辺の合計が160センチ超250センチ以内のお荷物です。特大荷物に該当する大きさのお荷物を持ってご旅行される場合には、『特大荷物スペースつき座席』または『特大荷物コーナーつき座席』の事前予約が必要です」と説明。2020年5月から事前予約を開始しており、特大荷物スペースつきの座席でも、予約にあたり追加料金は発生せず、普通車指定席またはグリーン車指定席と同じ値段で利用できるといいます。

 一方、JR東日本では無料で持ち込みできるものとして、旅行鞄、スーツケース、スポーツ用品、楽器用品、玩具、その他携帯できる荷物などを挙げており、「スポーツ用品、楽器、娯楽用品などは、長さの制限を超える場合であっても、車内で立てて携帯できるものは持ち込むことができます(専用の袋、ケースなどに収納するようにしてください)」と呼びかけています。持ち込みが有料となるものは「子犬・猫・鳩またはこれらに類する小動物(猛獣やへびの類を除く)」としており、1個につき290円の手回り品料金がかかるということです。

 今回問題となったように、予約をしていない人が特大荷物スペースを使用した場合の対応について、JR東海の担当者は「事前予約せず車内に特大荷物をお持ち込みになりますと、持込手数料として税込1000円をいただきます。持ち主不明の荷物が置いてあった場合は、荷物にお手を触れることなく、お近くの乗務員までお知らせください」とアナウンスしています。特大荷物の扱いについて利用者への周知を促す取り組みとしては、車内床面の案内標記、ポスターやホームページ、駅等でのリーフレット掲出等の告知を実施。また、海外からの利用者回復を踏まえ、成田空港やJR東日本の主要駅、旅行会社カウンター等にも、リーフレットを設置しているといいます。

「夏休みが始まり、旅行に不慣れな方も多くなる時期。特大荷物スペースつき座席についてより多くの方に知っていただけたら」と担当者。旅行や帰省など荷物の増えるこれからの時期、事前の予約で賢く移動したいところです。