日本の常識は通用しない イギリス暮らしのゴミ処理事情 日本人女性が驚いたこととは

AI要約

日本のゴミ削減評価が世界で第7位という結果に。

日本のリサイクル率が圧倒的に低い理由や、イギリスとの違い。

イギリスのゴミの分別方法やリサイクルの仕方、ガーデニングゴミの扱いなど。

日本の常識は通用しない イギリス暮らしのゴミ処理事情 日本人女性が驚いたこととは

 スロバキア企業Sensoneoが発表している「Global Waste Index 2022」では、日本のゴミ削減評価は世界で第7位の一方、フランスは14位、イギリスは18位にランクイン。それぞれの国のゴミ削減への取り組み方は、どう違うのでしょうか。ひょんなことからイギリスに移住、就職した海外在住歴7年Moyoさんが、外国暮らしのリアルを綴るこの連載。36回目は、イギリスのゴミに関する姿勢についてです。

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 スロバキア発の気候テック会社Sensoneoの「Global Waste Index 2022」で、日本のゴミ削減に対する評価は韓国やドイツ、フィンランドなどに続き、世界で第7位という結果に。2019年に発表されたときは3位だったので、少し下がってしまいました。一方、フランスは14位、イギリスは18位と、前回よりも数ランク上がっている驚きの結果に。

 よく見てみると、日本が他国と比べて圧倒的に数字が低いのは「リサイクル率」。何が違うのでしょうか?

 前回お話ししたように、イギリスでのゴミの分別方法は一般ゴミ、リサイクル(資源ゴミ)、ガーデニング、フードウエスト(生ゴミ)の4種類で、日本とは違ってけっこうおおまか。ここでの一般ゴミとは、紙やプラスチックなどのリサイクル、フードウエストに含まれないものはすべて一般ゴミというさっぱりした分類方法です。使用するゴミ袋はとくに指定されておらず、スーパーマーケットのビニール袋などを使ってもかまいません。

 リサイクルボックスには、日本のようにビニール袋へゴミをまとめることなどはしません。カートンや箱、プラスチックボトル、ビール瓶、空き缶など、リサイクルゴミ単体だけを入れるのが特徴で、ビニール袋を使うのは逆に厳禁です。

 また、日本では段ボールや紙パックなど箱類の折りたたみを徹底するよう言われます。しかしイギリスでは、配送用の箱にしろ、ジュースの紙パックにしろ、原型をとどめたままでポンポンと入れていく人の多いこと。これには私もびっくりしました。容器がすぐにいっぱいになってしまうので、「ちゃんとたたもうよ」とフラットメイトに呼びかけたこともあります。

 ガーデニングゴミを別で回収してくれるのは、さすがガーデニング大国のイギリス。専用の大きな袋が配布され、庭の剪定で出た小枝や雑草などを持っていってくれます。ただし、このサービスは定額のサブスクリプション(例:年間約75ポンド=約1万5000円)で、頻度も2週間に1回などになります。