「毎日、弁当作るの大変」夏休みの児童クラブで「昼食提供」日替わりメニュー440円 保護者の約4割「注文する」

AI要約

須坂市では夏休み中の児童クラブで弁当の提供を始め、保護者の負担軽減を図っている。

弁当の注文はアプリを通じて可能で、児童たちも満足している様子。

この取り組みは全国に広がる動きがあり、須坂市では初の試みとなる。

「毎日、弁当作るの大変」夏休みの児童クラブで「昼食提供」日替わりメニュー440円 保護者の約4割「注文する」

夏休み中の家庭の負担を減らそうと、須坂市(長野県)は、7月25日から子どもたちが過ごす「児童クラブ」で希望者への弁当の提供を始めた。メニューは日替わりで440円。保護者からは「毎日、弁当を作るのは大変」などと、歓迎の声が多い。

楽しく遊ぶ子どもたち。須坂市の「高甫地域児童クラブ」。夏休み中は毎日、多くの児童がここで過ごす。

昼前、給食センターのスタッフが配達に来た。届いたのは、チキンカツや五目サラダが入った弁当。

誰が食べるのかというと児童たちだ。

ただ、全員ではない。家から持参した弁当を食べる児童もいる。

須坂市が市の児童クラブ11カ所で7月25日から始めた「昼食の提供」。

前日の正午までに専用のアプリで注文すれば1個440円で市の給食センターが作る弁当を用意してもらえる。

こちらのクラブでは初日の25日、45人のうち10人が注文した。

弁当を注文した児童は「ちょっと辛くておいしい。(何がおいしい?)カツ」、「ほろほろしておいしい」などと話し、満足しているようだ。

これまでは全員が弁当を持参していた。

なぜ、提供を始めたのだろうか。

須坂市教育委員会の今西裕香さんは 「保護者の負担軽減が一番の目的。選択肢の一つとして弁当の提供を選んでいただけたら」

こども家庭庁は、子育て世帯の負担軽減につながるとして、長期休み中の児童クラブなどでの昼食提供を全国に広めようとしている。

県内でも長野市の16カ所の児童センターなどが実施しているが、業者の確保の難しさなどから、実施できない自治体が多いのが現状だ。

須坂市は2023年秋、児童クラブを利用する保護者にアンケート調査をした。すると約4割の保護者が「弁当を注文する」と回答。一定のニーズがあることがわかり、実施へ向けて検討してきたという。

児童センターの運営を委託している給食大手の「シダックス」が、他県のセンターで行っている取り組みを参考にした。夏休みの昼食提供を市全体で行うのは、県内19市で初めてとみられる。

弁当を注文した保護者は 「夏休みが1カ月で長く、毎日作るのも大変なので、注文で頼めるとありがたい。(1食440円は?)もうちょっと安くなるといいかな」、 「仕事があるので、朝に一つ弁当という手間が省けるのは本当にありがたい。栄養面とかボリュームを考えてもらっている値段だったら、安い方なのかな」などと、歓迎する声が多い。

今西さんは「夏休み期間長いので、保護者も働きながら、自分の好きなメニューが出ているときはそれを注文していただき、楽しみの一つとしていただければ」と話す。

昼食提供は8月20日まで。市は今後の長期休みでも実施する方針だ。

(長野放送)