ハイスペと結婚した同僚と自分の夫を比べてしまう【ヤマザキマリさんが読者の悩みにお答え】

AI要約

ハイスペ男性と結婚した同僚が、あなたの中で完結させていた「結婚観」の予定調和を乱したわけですね。比較は自分を苦しませるだけなので、意図的にやめましょう。他者との比較ではなく、世界中の異なる結婚観や生活スタイルを調べてみることで新たな視点が広がるかもしれません。

経済力で人間性を測るのはナンセンスだという点を強調し、「どのくらいの稼ぎであろうと頑張って働いているご主人をリスペクトする」ことの大切さを示唆しています。自分と他者との比較ではなく、お互いの尊重やサポートが結婚生活を豊かにするというメッセージが込められています。

世界中の結婚観や生活スタイルは異なるため、他者と自分を比較することは意味がないと指摘しています。ヤマザキマリさんと夫のように、お互いが異なるバックグラウンドや生き方を尊重し合うことが、幸せな結婚生活のカギであることを示唆しています。

ハイスペと結婚した同僚と自分の夫を比べてしまう【ヤマザキマリさんが読者の悩みにお答え】

バイラ世代が抱える、結婚やパートナーシップへのモヤモヤや焦り。イタリアを始め世界各地で暮らし、様々な結婚観に触れてきたヤマザキマリさんのお答えから、新たな視点が拓けてくるはず! 今回は「ハイスペと結婚した同僚と自分の夫を比べてしまう」という質問へのアンサー。

「愛想がよく上司からも可愛がられている同僚が、いわゆる“高給取り”なハイスぺ男性と結婚しました。自分は若いうちに普通のサラリーマンと結婚したのですが、同僚の幸せそうな姿を見て、私だってもっと吟味すればいい人がいたのでは……と余計なことを考えてしまいます。自分の結婚を他者と比較せず過ごすコツがあれば教えてください」

ハイスペ男性と結婚した同僚が、あなたの中で完結させていた「結婚観」の予定調和を乱したわけですね。とにかく比較は自分を苦しませるばかりですから、意図的にやめましょう。それがうまくいかないのであれば、試しに世界の人々の暮らしや結婚について調べてみてください(笑)。「現代日本人の結婚観」とは、異なる社会があることに気づくはずです。雲南省の少数民族では、男は働かないのが大前提。高給取り以前の話ですよね(笑)。恐らくそこに日本の結婚観を持ち込んでも「??(お前、何言ってるの?)」という感じでしょう。常識や価値観なんて、国や集団によって全然違うんです。ちなみに私と夫の場合は、額面だけ見れば私が稼いでいますが、年齢も職種も働く国も違うし、比較すること自体に意味がない。ましてや結婚のスタイルは皆違います。そもそも経済力で人間性の損得を推し量るのはナンセンス。どのくらいの稼ぎであろうと頑張って働いているご主人を、もっとリスペクトしてあげてください。

ヤマザキマリ

漫画家・文筆家・画家。1967年生まれ。’97年に漫画家デビュー。’10年『テルマエ・ロマエ』で第3回マンガ大賞受賞。第14回手塚治虫文化賞短編賞受賞。同作品は、現在も世界各地で翻訳出版中。エッセイなどの著書も多数。

撮影/ノザワヒロミチ 取材・原文/石井絵里 ※BAILA2024年8・9月合併号掲載