【解説】クロマグロ漁獲量アップ決定へ 大幅な増枠には至らずも…漁獲枠“1.5倍”でお手頃価格になる可能性も

AI要約

クロマグロの漁獲枠が増枠されることが国際会議で決定された。

日本が提案した増枠数には届かなかったが、マグロの価格が下がる可能性がある。

国際会議での決定により、クロマグロの漁獲枠は2025年以降に大型魚は1.5倍、小型魚は1.1倍に増やされることになった。

クロマグロの資源管理において国際的な規制が効果を示しており、個体数が回復傾向にある。

マグロの価格が下落傾向にあり、増枠によってさらなる下落が予想されるが、市場において他の要因も価格に影響を与える可能性がある。

増枠には食べる機会増加などのメリットも考えられる。

【解説】クロマグロ漁獲量アップ決定へ 大幅な増枠には至らずも…漁獲枠“1.5倍”でお手頃価格になる可能性も

「マグロの王様」とも呼ばれるクロマグロの日本の漁獲枠が2025年以降、増枠されることが国際会議で合意された。

日本が提案する大幅な増枠には至らなかったが、今回の増枠でマグロの価格が下がる可能性があるという。

北海道・釧路市で7日間にわたって行われた国際会議で、「マグロの王様」とも呼ばれる、クロマグロの日本の漁獲枠を増やすことが決定した。

太平洋クロマグロの資源管理のための国際会議で、日本の漁獲枠は、2025年以降に大型魚は1.5倍、小型魚は1.1倍にそれぞれ増やす案で合意した。

太平洋クロマグロは、過去に乱獲などで激減したが、国際的な漁獲規制を導入してから回復傾向にある。

日本は、大型魚で2.3倍、小型魚で1.3倍の増枠を求めていたが、厳格な資源管理を求める意見もあり、日本が提案する大幅な増枠には至らなかった。

「マグロの王様」とも呼ばれるクロマグロの漁獲枠の決定について、くわしく解説する。

梅津 弥英子 キャスター:

今回、クロマグロの漁獲枠が増枠されたものの、提案した数値には至りませんでした。これは、漁獲量を制限したことで、緩やかにマグロの個体数が上昇傾向になっている中で、一気に漁獲量を増やすことで、再び個体数が減ってしまう可能性があるためだといいます。

梅津 キャスター:

東京海洋大学の勝川准教授によると、マグロの価格は下落傾向にあって、今回の増枠でさらに下がる可能性もあるといいます。

ただ、都内の仲卸業者の方からは、「水揚げのタイミング」や「魚の質」で相場は決められるので、「そう簡単に値段は変わらない」との話も聞かれました。

価格変動の見通しは難しいですが、外国人観光客が増え、品切れなども多くなっている中、増枠によって、マグロを口にする機会が増えることに繋がるメリットも考えられます。

宮司 愛海 キャスター:

将来的に食べられなくなるよりは、少し高い値段を払ってでも、ずっと食べられる方がいいですね。

(「イット!」 7月16日放送より)