【パリ五輪】ブレイキンを初採用、野球はなぜなくなった…競技の決め方は…将来は麻雀も?

AI要約

パリで開催される夏季五輪の概要と注目ポイントについて紹介。

新たに採用されるブレイキン競技の特徴や日本選手の活躍について解説。

ブレイキン競技のルールや出場選手の紹介など詳細情報を提供。

 7月26日から8月11日まで、フランスの首都パリで夏季五輪が開催されます。世界最高レベルのアスリートたちが力とスピードと技を競い合う17日間。近年の五輪では毎回、新競技が加わり、観戦者を楽しませてくれます。パリ五輪ではどんな新競技が加わるのでしょうか。また、過去の大会ではどんな競技が採用されたり消えたりしたのでしょうか。やさしく解説します。

 (フロントラインプレス)

■ 史上初、選手の男女の数が同じに

 パリでオリンピックが開催されるのは、1900年、1924年に続き3回目です。凱旋門やコンコルド広場、セーヌ川などの世界的な観光地も開会式や競技の舞台となり、期間中の観光客数はなんと約1600万人に達すると予測されています。

 実施されるのは32競技・329種目。2020年の東京五輪(コロナ禍により実際の開催は2021年)の33競技・339種目とほぼ同等の大規模な大会で、選手の総数は1万500人。史上初めて男女が同数になるとされていることも注目を浴びそうです。

 今回のパリ五輪で新たに実施される競技は、若い世代を中心に人気が沸騰している「ブレイキン」です。この競技は、1970年代の米国ニューヨーク・サウスブロンクス地区が発祥のストリートダンス。「ブレイクダンス」の別名でも知られています。

 2018年にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開催されたユース五輪で競技として採用され、夏季大会でも今回初めて実施されることになりました。

■ 期待がかかる「ブレイキン」での日本選手の活躍

 ブレイキンは通常、1対1か2対2、または多数のメンバーからなるチーム同士が対決し、優劣を競います。ブレイキンが他のダンススポーツと異なる点は、音楽を担当するDJと進行を司るMCが存在すること。音楽はDJが選曲し、選手たちは事前に楽曲を知ることはできません。選手は流れる音楽に合わせて即興で個々にダンスを披露し、高度な技術と独創性を披露しなければなりません。

 ブレイキンは主に4つの要素で構成されます。

 ・立った状態で足のステップと上半身を組み合わせた「トップロック」

・かがんだ状態で素早く足を動かしたり独創的な振り付けを行ったりする「フットワーク」

・背中や肩、頭で回転するなどのダイナミックな動きで構成される「パワームーブ」

・音楽に合わせて一連の動きを数秒間停止させる「フリーズ」

 パリ五輪では、男女それぞれ16人の選手が1対1で直接対決します。5人のジャッジは技術性、多様性、完成度、独創性、音楽性の5つの基準に基づいて採点します。

 ブレイキンに日本から出場するのは、男性の「Bボーイ」ではダンスネーム「Shigekix」の半井重幸選手、「Hiro10」の大能寛飛選手。女性の「Bガール」では「Ami」の湯浅亜実選手、「Ayumi」の福島あゆみ選手。

 この4選手はいずれも世界トップクラスの実力を持っています。競技は8月9日・10日。ブレイキンは国や所属の枠を超え、選手たちが互いにアスリートとして尊敬を分かち合うスポーツとしても知られており、会場のコンコルド広場では最高峰の競技が展開されるだけでなく、これまでの五輪とは違った雰囲気に包まれるに違いありません。