気象予報士が教える【すごい「天気・気象」の話】天気に詳しくなると、どんないいことがありますか?

AI要約

『空と天気の話』にフォーカスし、子ども向けの天気の図鑑を紹介。豊富な写真と専門的な解説が人気の秘密。

気象予報士として活動する佐々木恭子さんのインタビューから、天気に詳しくなるメリットや気象予報士の資格について紹介。

気象予報士にかかわる仕事の幅広さや今後の展望まで、気象に関する興味深い情報を掲載。

気象予報士が教える【すごい「天気・気象」の話】天気に詳しくなると、どんないいことがありますか?

私たちの生活に密接にかかわっている天気。空を見ない日はなく、挨拶代わりに天気の話をすることも多いけれど、実はまだまだ知らないこともたくさん。子どものセンスオブワンダーを刺激し、大人もためになる、「空と天気の話」に今あらためてフォーカス!

◆『空のふしぎがすべてわかる! すごすぎる天気の図鑑』 荒木健太郎 KADOKAWA ¥1375

雲、雨、虹、風など身近な天気から珍しい気象現象まで、豊富な写真とイラストで詳細に解説。シリーズ3冊で累計50万部を売り上げる人気。

▶“濃すぎる”内容が、子どもにも、大人にも刺さった!

「『天気の図鑑』シリーズは、雲研究者である著者の『子どもたちに気象に興味を持ってほしい』という思いで作られました。でも開いてみると子ども向けという枠にとどまらず、解説は非常に専門的で驚くほどの情報量。壮大で美しい雲や空の写真も多く、目で見て楽しむこともできて、大人の知識欲も満たされる内容になっています。子ども向けだからと易しくしすぎなかったことが、かえって満足度を上げられたのかもしれません。

このシリーズを読むと、今まで“なんとなく”だった天気や気象について『実はこんな理由や仕組みがある』とわかり、新鮮な喜びや楽しさに出会えるのではないでしょうか。近年は、記録的な暑さや豪雨などもあり気象や気候に対する世の中の関心が以前より高まっているのを感じます。ここまで多くの方々が手に取って楽しんでくれているのは、そうした流れもあるように思います」──川田央恵さん

●佐々木恭子さん 気象予報士

テレビのバラエティ番組のディレクターを経て、2007年に気象予報士の資格を取得。現在は予報業務のほか、資格取得のためのスクールを主催。「天気の図鑑」シリーズの制作にも協力。

Q.天気に詳しくなると、どんないいことがありますか?

A.いつもの風景が違って見えます

「知識があることによって、漠然と見たり感じたりしていた天気や現象が『こういうことか』とわかるように。目の前の景色が変わる、そういう新鮮な喜びがありますね。『天気の図鑑』にかかわってからは雲にも詳しくなり、以前より空をよく見るように。雲の形や色がくっきり見えたり、おもしろい現象を意識的に見つけたりできるようになって、暮らしが豊かになりました」(佐々木恭子さん)

Q.気象予報士ってどんな資格?

A.さまざまなデータから気象を予測し、予報を作る

「気象庁が提供するものをはじめ、さまざまなデータを解析して気象を予測する国家資格です。これ自体は単に資格であり職業名ではありません。テレビの天気予報等で気象庁の予報をそのまま発表するなら資格は不要ですが、予測して天気予報を作るというのは、気象予報士の資格を持っている人だけができることです」(佐々木恭子さん)

Q.気象予報士になろうと思ったきっかけは?

A.番組制作の仕事に生かしたいという思い

「テレビ番組のディレクターの仕事をしていたとき、撮影などのスケジューリングのために自分で天気予報ができないかと思ったのです。天気や気象が好きというより、仕事に生かせそうだと感じ気象予報士の資格を取得しました。でも『天気の図鑑』にかかわってより詳しくなると、気象っておもしろい!と心から思うように」(佐々木恭子さん)

Q.気象にかかわる仕事って、どんなものがありますか?

A.予報業務のほか商品開発なども

「気象予報士の資格所有者は現在11000人以上いて、予測業務のほか、例えば保険やアプリなど商品やサービスの開発にもかかわることもあります。また気象予報士ではありませんが、気象データとビジネスデータを読み解き、企業のビジネス創出や課題解決をする『気象データアナリスト』という仕事も、今後ますます注目されそうです」(佐々木恭子さん)