子どもら恐竜の化石「すごい」 富山県氷見市で「わけあって絶滅しました。展」開幕

AI要約

富山県氷見市芸術文化館で開催された「わけあって絶滅しました。展」は初日に1013人の来場者を迎え、恐竜や絶滅生物の標本や化石が展示された。

展示物にはトリケラトプスやスピノサウルスなどの標本があり、子どもたちや親子連れが興味津々で楽しんでいた。

図鑑シリーズの著者である丸山貴史さんが絶滅の理由について講演し、絶滅のプロセスや進化について考察した。

子どもら恐竜の化石「すごい」 富山県氷見市で「わけあって絶滅しました。展」開幕

 子どもたちに人気の図鑑シリーズをベースにした「わけあって絶滅しました。展」は13日、富山県氷見市芸術文化館で開幕し、初日は1013人が訪れた。恐竜など絶滅生物の骨格標本や化石が多く並び、来場者からは「でかい」「すごい」と声が上がった。北日本新聞創刊140周年記念事業。8月21日まで。

 今回の企画展は北陸初開催で絶滅の恐れがある生物を含む70種のパネル展示や骨格標本、化石、模型など202点を展示した。

 「トリケラトプスやステラーカイギュウの標本がすごかった」。高岡市向野町の大西慶太郎さん(9)は目を輝かせ「こんな大きな生き物がいたんだ。今の時代に生き延びていたらなあ」と続けた。

 会場では親子の姿が目立ち、子どもたちはモササウルスの下あご化石やスピノサウルスの頭骨化石、ティラノサウルスの頭骨などに大喜び。同市木津の栗山晃汰さん(9)は「ティラノサウルスの歯が鋭く、かむ力がすごかったんだろうと思った」。父の敬弘さん(36)は「展示の説明がポップで読みやすく、絶滅した理由が楽しく学べた」と話した。

 楽しみにしていた長女を連れ、妻と訪れた魚津市本江の今井悟嗣さん(39)は「子どもに図鑑で恐竜を見せることはできるが、本物の展示物を見ることはなかなかない。頭上に飾ってあるプテラノドンの全身骨格に娘は大喜びでした」と笑顔を見せた。

 アンモナイトの化石などを探す化石掘り体験(1回500円)も人気を集めていた。

 氷見市文化振興財団、市、市教育委員会、富山テレビ放送、北日本新聞社主催。

図鑑の著者・丸山さん、生物の進化解説

 「わけあって絶滅しました。展」の基になった図鑑「わけあって絶滅しました。」シリーズの著者、丸山貴史さん(東京)が13日、同展会場の氷見市芸術文化館で絶滅の世界をテーマに講演し、地球では生き物が絶滅と進化を繰り返してきたことを伝えた。 

 同展で紹介している生物を取り上げながら「絶滅には悲しいとかネガティブなイメージがあるかもしれない。地球のメンバーは変わり続けており、メンバーが変わらないと新しい生き物は生まれない」と述べた。

 絶滅理由ランキングとして上位から「理不尽な環境の変化」「ライバルの出現」「人間のせい」と説明。「昔の絶滅は悲しいことではないが、人間が起こした絶滅は新しい進化が起きない悲しい絶滅」と語った。