百名山の『ゆるキャン△』聖地 一度は食べたい! 贅沢すぎる「絶品モーニング」現地レポ

AI要約

「ころぼっくるひゅって」という山小屋が登山者やキャンパーに愛されている。

高原の美しい景色や自然の中で楽しめる朝食など、訪れる価値がある。

山小屋で注文できるボルシチやサイフォンコーヒーなどおすすめのメニューも紹介されている。

百名山の『ゆるキャン△』聖地  一度は食べたい!  贅沢すぎる「絶品モーニング」現地レポ

 『ゆるキャン△』の聖地巡礼地「ころぼっくるひゅって」。霧ヶ峰高原の中心地で、車で白樺湖からビーナスラインを15分ほど行ったところにある山小屋だ。

 今回は、キャンパーにもぜひ訪れてもらいたい山小屋「ころぼっくるひゅって」を紹介する。

 「ヒュッテ」とは、ドイツ語で山小屋を意味し、その名の通り登山者の宿泊や休憩の場所だ。ころぼっくるひゅっては、ビーナスラインが開通する前の1956年に作られた。当時はどこへ行くにも徒歩で、山小屋で使う物資は何kmもの道を背負って運んだらしい。

 沢から運んだ水はどれだけ貴重であったか。徒歩で物資を運んだ当時の人たちの苦労は計り知れない。それでも登山者たちが安全に過ごせる避難小屋として、ころぼっくるひゅってはそこにあり続けた。

 霧ヶ峰は日本百名山の1つで、八島ヶ原湿原、踊場湿原、車山湿原の3つからなる霧ヶ峰三大湿原は国の天然記念物であり、さまざまな動植物の宝庫となっている。7月中旬には高山植物「ニッコウキスゲ」の見ごろを迎え、たくさんのハイカーで賑わう。さえぎるものがなく見渡す限り緩やかな起伏が続く高原は、眺めているだけでも雄大な気持ちになり大自然を満喫できる。

 利便性のよい「ころぼっくるひゅって」は、たくさんのハイカーに愛されているが、キャンパーにもおすすめだ。近隣のキャンプ場を訪れた際、ぜひカフェとして利用してほしい。

 筆者は「姫木平ホワイトバーチキャンプフィールド」を訪れた際、隣のサイトのキャンパーに「騙されたと思って行ってみてください」と強く勧められ、撤収日に遅めの朝食を食べに行ったことがある。

 週末であったため混雑していたが待ったかいもあり、大自然という非日常空間で絶品の朝食にありつけた。強く勧めてくれたキャンパーさんに感謝である。

●『ゆるキャン△』聖地巡礼! ボルシチだけじゃない、極上の朝食 カフェのオーダーは、テーブルでメニューを選んでから、カウンターで注文をする。先にお会計を済ませて席に戻り、名前を呼ばれたら再びカウンターへ取りに行く。このセルフスタイルに「山小屋の不精をお許しください」と掲示されていたが、高地で飲食できる環境に、逆にお礼を伝えたくなった。 

 『ゆるキャン△』で、りんちゃんが山小屋で注文したことでも有名なボルシチは、ファンにとっては外せない一品であろう。しかし、実は他にもおすすめメニューはたくさんある。

 サイフォンコーヒーは、キャンプでのドリップコーヒーとは違ってすっきりとした味わい。フラスコを眺めてるだけでも、贅沢な気分になる。

 格子状の深い切れ目にバターがたっぷり塗られた約4cmの厚切りバタートーストも忘れてはならない。シナモンシュガーやいちごジャム、はちみつチーズなど6種類のトーストの中から筆者は、プレミアムはちみつトーストをセレクト。あまりのおいしさに、お土産でこのトーストに使われていた「百花はちみつ」を購入した。

 お土産コーナーでは、オリジナルのカップ等が売られており、壁には、『ゆるキャン△』の山小屋シーンの写真が貼られていた。

 天気のよい日には車山高原を一望できるテラス席で、寒い日には趣ある山小屋の暖炉に癒されるのもよい。鳥のさえずりとともに雄大な高原の中でいただく朝食は贅沢の一言。優雅な時間に、自然と感謝の気持ちが溢れた。

 ここでは生活水を約170m下の水源からポンプでくみ上げている。山の水はとても貴重であるため、水は飲みきれる分だけ注ぐよう張り紙があった。当たり前のことであったが、便利すぎる生活に慣れ、忘れていたことを思い出させてくれた。