英語拒否の小2娘に留学を選んだ母…「18歳のボーダーライン」と「超早期留学」のメリット

AI要約

円安加速が止まらない。海外に行くことが難しくなっている中、子どもへの英語教育需要が高まっている。

英語学習方法はさまざまで、海外留学を通じて子どもの自己肯定感を育む取り組みも増えている。

特に多文化社会で生活経験を得るために、小学生のうちから海外留学を経験させるケースも増えている。

英語拒否の小2娘に留学を選んだ母…「18歳のボーダーライン」と「超早期留学」のメリット

円安加速が止まらない。去る7月2日には1ドル161円70銭台になり、 37年半ぶりの円安水準を更新した。もう気軽に海外には行けない……そう嘆く声も多く聞こえてくる。海外が遠くなったように感じる一方で、子どもへの英語教育熱は年々高まっている。2020年度から小学3~6年生を対象に外国語教育(英語教育)が必修化されたこともきっかけのひとつだろうが、「グローバル化する社会で、わが子を海外でも通用する人材にしたい」という親世代の希望の表れとも言える。

また、東京大学社会科学研究所・ ベネッセ教育総合研究所共同研究 『子どもの生活と学びに関する親子調査2023』によれば「高校や大学で海外に留学したいと思うか」という問いに対して、「とてもそう思う・まあそう思う」を選んだ子どもは小学生で23.4%、中学生で28.4%、高校生で36.4%になり、ここ数年、全体に占める割合は年々増加している。

英語学習の方法はさまざまだ。人気英語塾に通ったり、“おうち英語”と呼ばれる自宅での英語学習方法を取り入れたり、あるいはインターナショナルスクールを選択する家庭もある。そして最近では小学生のうちから、夏休みを利用して親子で(あるいは子どもだけで)海外留学に挑戦するケースがあるという。今回は海外留学アドバイザーであり、自身も親子で海外留学を経験した藤 奈津子さん(Connect Study 海外留学センター代表)に、当時小学2年生だった娘さんとの海外留学経験を綴っていただいた。

「ママ、私もママの”肌色”がいい」

まだ娘が3歳のころ、娘の褐色肌の手の甲を私の横に並べて、突然、そう口にした時。ぎゅっと心が締め付けられると同時に「予想より早くこの時が来た」と思いました。

カリブ海系カナダ人の元夫と、日本人の私の間に生まれた、同級生と肌色と髪質が違う娘は、自分で周囲と比べ、周りの言葉に傷つき、外見への自己肯定感が極めて低かったのです。できる限りの方法を試してきましたが、本質的にはあまり功を奏さずにいました。

そのため、娘がマイノリティにならない多文化社会で、社会の一員として実際に生活をすることこそが、自己肯定感を育む最短で最善のアプローチだと考えて小学生の時期に早期海外留学を経験させることを決めました。

「ハーフだから英語ができたのではないですか」

そう聞かれることがよくありますが、元夫が娘へ日本語のみで会話してきたこと、元夫との同居期間が短かったため日本人同士の家庭とそこまで大差はない環境で育ってきたと思っています。

“おうち英語”(自宅で親が英語教育をする方法)も色々とトライしてみましたが、うまくアプローチできずに失敗。むしろ大失敗で、年齢が上がるとともに娘は英語を拒否するように。英語をやらせたい私とやりたくない娘の攻防でした。

何軒も英会話教室を回るも拒み、ようやくたどり着いた、歌と遊びが主体のネイティブ講師の45分グループレッスンへ、月たったの1~2回、1年通うことができたくらいです。

日本語も大切にしたいけれど、英語も好きになって欲しい。どうしたら娘が前向きな気持ちで英語に取り組めるのか……。そのときに思いついたのが、小学生での短期海外留学です。