子どもが「食物アレルギー」になった時、知っておくべき5カ条とは?

AI要約

正親さんの子どもが食物アレルギーを持つ経験を通じて、食物アレルギーについての理解を深める。

食物アレルギーは個人差があり、少しずつ食べられる量を増やしていく治療法が主流になっている。

加熱時間や調理法によってもアレルギー反応が異なることがあり、個人差が大きいことが示唆される。

子どもが「食物アレルギー」になった時、知っておくべき5カ条とは?

『すくすくアレルギーのーと』は子どもの食物アレルギーに役立つ情報を発信するInstagramアカウント。キリンホールディングス株式会社が今年4月に開設したところ、同じ悩みを持つママパパから、「こんなの待っていた!」と、大きな反響を呼んでいます。

そこで、食物アレルギーを持つ親が知っておくべき情報について、企画発案者の正親(おおぎ)美菜子さんに教えてもらいました。

今回は、実際に食物アレルギーの子どもを持つ親ならではの視点で、いざという時に知っておくと役立つ情報について解説してもらいました。まずは、ご自身の体験を話してくれた正親さん。子どもの食物アレルギーは、ある日突然始まったのです。

「私には2人子どもがおり、上の子は牛乳と卵、下の子は卵の食物アレルギーがありました。上の子は生後3カ月頃まで母乳と育児用ミルク(以下、ミルク)の混合で育ったので、産まれた時からミルクは飲んでいたんです。途中で母乳が軌道にのってきたので、母乳メインで育てていた時期が1~2カ月ありました。

生後6カ月から保育園に入園する予定だったので、ミルクにまた慣れておいたほうがいいなと思い、久しぶりにミルクを飲ませたところ、ひと口でバーッと蕁麻疹が出て、全身が真っ赤になってしまい……。幸いなことに呼吸に関わるほど症状は出なかったのですが、夜にミルクを飲ませてしまったので、“小児科はもうやっていないし、どうしよう!? これは救急車を呼んだ方がいいの!?”と、私はパニック状態に。それが生後5カ月の頃でした。

翌月から保育園は始まるのに、もうどうしたらいいのだろう……と不安でいっぱいでした。搾乳も考えましたが、医師からアレルギー用のミルクがあることを聞いていろいろ試したり。でも、なかなか飲んでくれなくて……保育園の先生と試行錯誤の日々でしたね」(以下「」内、正親さん)

生後から3カ月ほどはミルクを飲めていたので油断していたという正親さん。大丈夫だと思っていた矢先に起きてしまった夜のアレルギー反応。さぞ、怖かったことと思います。それからは医師と二人三脚の日々が続きました。

「乳製品は完全除去したうえで、病院で食べる試験を受けながら、医師の指導のもと少しずつ様子を見ていきました。2才頃から段々と食べられる量が分かってきて、牛乳が飲めるようになって、卵も食べられるようになって、上の子が良くなってきた頃に、今度は下の子の卵アレルギーが発覚!

卵の白身で蕁麻疹が出てしまったんです。アナフィラキシーショックまでは起こしませんでしたが、それでも微量の白身で症状が出てしまったので、食べられる量は少しだけ。上の子の時と同様に、最初は完全除去したうえで、病院で食べる試験を受けながら、医師の指導のもと食べられる量を増やしていきました」

食物アレルギーの反応は個人差があり、どれくらいの量を食べるとどのような反応が出るのかは、実際に食べてみないと分かりません。そのため、一概に判断できないのが難しいところ。昔はアレルギー反応が出た食材は完全除去する方針でしたが、最近は病院で「食べてみる」試験を受け、食べられる量を医師が判断して、少しずつ食べられる範囲を広げていくのが主流になっているとのこと。

筆者の娘もある日、卵を食べてアレルギー反応が出たのですが、1才で全卵はクリアしていたのになぜ?と思ったら、卵の加熱が甘いと蕁麻疹が出てしまうタイプでした。よく焼いた薄焼き卵ならOKなのに、ゆるくまとめたスクランブルエッグはNGと、加熱時間や調理法の違いで反応していたのです。うーん、本当に個人差がありますよね。