デートでも婚約でも結婚でもない…恋愛過程の「初期」に最も分泌される物質が不足すると不眠症になりやすい

AI要約

マインドフルネスを取り入れることで不安から解放される科学的効果について。

マインドフルネスの瞑想方法や習慣化の重要性について。

睡眠に影響する身体的な要因と男性ホルモンの低下と不眠の関係、女性の冷えによる不眠について。

■科学的に効果証明。マインドフルネスで不安から解放

 「頑張っても仕事の成果が出ない」「職場の人間関係がうまくいかない」など悩みは人それぞれだが、不安に支配され眠れなくなってしまう。

 「心の中で不安を手放すことが、睡眠改善のカギとなります。そのために最適なのがマインドフルネスです」(川野氏)

 初心者でも取り組みやすいのが呼吸瞑想とボディスキャン瞑想だ。呼吸瞑想は椅子や床に座って背筋を伸ばし、鼻や口を出入りする空気の流れに注意を向ける。呼吸によって体が膨らんだりしぼんだりする感覚を意識する。

 ただ、やってみるとさまざまな雑念が出てきて、なかなか集中できない。「それはそれで構いません。最初から無の境地にはなれないものです。雑念が出てきたことに気づくことが大事です」(川野氏)。雑念を消そうとするのは逆効果。雑念を感じたうえで呼吸に伴う鼻の感覚や体が膨らむ感覚に戻っていけばいい。雑念と集中の間を何度でも行ったり来たりすればいいという。

 「重要なのは、1回での効果を期待しないことです」と川野先生は強く語る。「2~3カ月以上継続することでだんだんと心が癒やされ、いつの間にか不安を手放すことができるのです」。

■男も女もパートナーとの“向き合い方”を見直す

 眠っている間に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」や脚がむずむずする「レストレスレッグス症候群」など、身体的な異常が眠りを妨げることが知られている。こうした不調は、適切な治療を受ける必要があるが、それ以外にも身体的な原因で不眠気味になることも。

 順天堂大学泌尿器科の井手久満教授は「不眠症の人は男性ホルモンであるテストステロンが低いことがわかっています」と言う。男性の更年期障害で井手氏の元を訪れる患者の悩みで最も多いのが「睡眠の質の低下」だという。

 テストステロンは20歳を過ぎると、ゆっくりと下がっていく。テストステロンの低下が不眠をもたらすとのエビデンスはないが、不眠と何らかが関係していることは確かなようだ。また、テストステロンが低くなると、疲れやすくなり、やる気が出ないなど、さまざまな不調が現れる。そんな場合は筋トレや運動をして活動的に過ごすとテストステロンが上がる。

 「女性と接するとテストステロンが上がるとの論文もありますね」(井手氏)

 女性の場合は冷えによる不眠も考えられる。自分に合った睡眠環境を整えることを心がけたい。