「性的行為求められた」5項目で男性回答率が女性上回る 文化芸術分野のハラスメント調査

AI要約

アーティストらによる「表現の現場調査団」は24日、現在活動中の表現者におけるセクハラの実態を明らかにした。

調査では男性の性被害の実態も浮き彫りになり、年収別でも女性の被害が多いことが示された。

調査団は、ジェンダー間のパワーバランスの是正と女性の排除の防止が重要であると訴えた。

アーティストらによる「表現の現場調査団」は24日、美術や演劇、音楽など表現の現場で活動した経験のある人を対象に行ったハラスメントの実態調査で、現在活動中の表現者で「キス・抱きつく・性的行為を求められた」経験があると回答した人は14・6%で、ほかの職場で働く人の6・1%より2倍も多かったことを明らかにした。調査団は、心身の健康悪化など現場が深刻な被害に直面していると強調した。

調査は昨年10月に実施し、表現の現場で活動経験のある712人と、他職種の99人から有効回答を得た。男女別でセクハラの経験内容を7項目で尋ねた結果、「キス・抱きつく・性的行為を求められた」「性的体験言及・告白強要」など5項目で男性の回答率が女性を上回り、男性の性被害の実態が明らかになった。

一方、年収別では、400万円以上ある女性の被害が最多で、「キス・抱きつく・性的行為を求められた」が30・7%、「密室に誘われた」が38・4%で、いずれも同じ年収水準の男性以上にセクハラに遭っていた。

24日に都内で開かれた記者会見で、担当者は「ジェンダー間のパワーバランスを是正し、女性の排除をなくしていく必要がある」と訴えた。