「5円チョコ」が11円に…「きなこ棒」の当たりも60本中20本が5本に 物価上昇の波が駄菓子屋にも

AI要約

駄菓子屋さんの物価上昇の影響で、懐かしい駄菓子の価格が値上がりしている。

5円チョコや10円ガムなどが税込みで販売される価格は、かつての価格より高くなっている。

値上げの理由は原材料の高騰や他の経費の上昇が挙げられている。

駄菓子店「石川商店」では多くの商品が値上がりし、10円以下で買える駄菓子が減少してしまった。

値上がりや当たりの少なさなど、駄菓子業界全体に影響が及んでいる。

経済研究所のエコノミストは、駄菓子の需要はある程度続くと述べ、駄菓子自体は生き残る可能性があると指摘している。

「5円チョコ」が11円に…「きなこ棒」の当たりも60本中20本が5本に 物価上昇の波が駄菓子屋にも

懐かしい駄菓子の数々。

ところが今、物価上昇の波が駄菓子屋さんにまで影響しているという。

こちら、いわゆる「5円チョコ」だが、今は税込み11円で販売されている。

味は、変わらずおいしい。

「ごえんがあるよ」は、“5円チョコ”の愛称で知られている。

発売当初の1984年はその名の通り、5円で発売されていた。

しかし価格は、徐々に変わっていった。

2024年3月には、ついに税込みで11円になった。

懐かしい通称「10円ガム」。

こちらのガムはもともと10円で販売されていたが、今は値上げされて、税込み12円で販売されている。

この商品は昭和40年代以降、初めての値上げだという。

両方とも値上げの理由は、原材料の高騰や電気料金が上がったことなどだという。

東京・江戸川区にある駄菓子店「石川商店」が取り扱う商品は、実に800種類あるが、5円チョコと10円ガムの値上げで、とうとう税込み10円以内で買える駄菓子がなくなってしまったという。

ーーお店としては厳しいですよね?

駄菓子店「石川商店」店主・石川活叶さん(87):

(駄菓子は)物価の優等生だったんですけどね。今までずっと(メーカーが)企業努力して、この30年くらいまではほとんど上がってなかったんですよ。もうこういう時代ですからしょうがないっていうのはありますよね。

店主の石川さんによると、ここ1~2年で多くの駄菓子が次々と値上がりしているという。

駄菓子店「石川商店」店主・石川活叶さん(87):

「チョコバット」(価格が)上がっているんですよ。 一時は20円だったんですよ。それが今40円になっている。

「よっちゃんイカ」の愛称で知られる「カットよっちゃん」も。

駄菓子店「石川商店」店主・石川活叶さん(87):

 これも以前は30円だったのが今50円になっています。イカが捕れないようでね。

ーー今お小遣いはいくら?

小学3年生:

週100円。

ーー少しずつ値段が上がっているのを知ってる?

小学3年生:

分かんないわ。

ーーお小遣いは月いくら?

小学3年生:

(月に)700~800円ぐらい。値段が高くなっても生活費用だからしょうがないかな。

一方、大人たちからは…。

ーー多少の値上げは仕方ない?

母親:

そうそう、そうです。存続していることが大切。 

店主の石川さんがこっそりこんなことも教えてくれた。

駄菓子店「石川商店」店主・石川活叶さん(87):

以前はね、こういう「きなこ棒」もだいたい40本のうちに25本くらいの当たりがあったんですけどね。今はね、5本しか当たりがないんです。

本当に当たりの数が減っているのか、きなこ棒を製造している会社に話を聞いてみた。

西島製菓代表・西島誠さん:

ーー当たりが減ったと言われているが?

昔はちょっと当たりすぎていたのかなと思うんです。うちで20本もサービスしていたってことですよ。 それが15本、10本、5本と、5本ずつ減っていって…。

昔は60本中、20本の当たりが入っていたそうだが、今は45本のうち5本にまで減らしているという。

今後、駄菓子はどうなっていくのか。

第一生命経済研究所首席エコノミスト・永濱利廣さんは、「駄菓子における、コアな古参層がまだかなりボリュームがあったり、 さらには最近インバウンド客にも駄菓子というのが非常に受けておりますので、 駄菓子屋さんの数は減っていくんですけども、駄菓子自体は生き残っていくんじゃないか」と分析する。

(「イット!」6月14日放送より)