スーパーでふつうに買える「世界一の栄養密度」を誇る野菜とは!?

AI要約

クレソンは栄養価が高く、β-カロテンやカルシウムを豊富に含んでいる。

β-カロテンは活性酸素を抑え、美容や健康に良い作用を持つ。

クレソンの辛味はシニグリンによるもので、消化促進や殺菌効果がある。

スーパーでふつうに買える「世界一の栄養密度」を誇る野菜とは!?

さわやかな香りと辛味がメイン料理を引き立ててくれる、クレソン。

外食でクレソンを目にする機会はあっても、ふだんの食事ではあまり食べないという方も多いでしょう。

そのためクレソンの栄養についても、考えたことのないかたがほとんどかもしれません。

しかし意外にも、クレソンの栄養価は優れています。

そこで今回は、あまり知られていないクレソンの栄養や効能について、詳しく解説していきます。

食べるときの注意点や、オススメレシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

クレソンは、アメリカ疾病予防管理センターの機関誌で「果物と野菜の栄養密度スコアランキング1位」を獲得するほど栄養が豊富です。

そんなクレソンにどのような栄養が詰まっているのか、さっそく見ていきましょう。

●健康にも美容にも嬉しい「β‐カロテン」

クレソンには、β-カロテンが豊富に含まれます。

β-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれる成分で、クレソンも緑黄色野菜の1種です。

ではクレソンにどのくらいのβ-カロテンが含まれるのか、ほかの緑黄色野菜と比較しながら見てみましょう。

<β-カロテン(μg)/100gあたり>

クレソン  :2700

ピーマン  :400

トマト   :540

ブロッコリー:900

かぼちゃ  :1400

ほうれん草 :4200

にんじん  :6900

このようにβ‐カロテンを含む野菜の代表格であるにんじんと比べると、クレソンの含有量は少ないです。

しかしその他の野菜を含めて全体的に見ると、クレソンに含まれるβ-カロテンは多めだとわかりますね。

なおβ-カロテンには、活性酸素の働きを抑える役割があります。

活性酸素とは免疫機能などに関わる、通常よりも活性化した酸素のことです。

しかし活性酸素が過剰になってしまうと細胞が傷つき、動脈硬化や老化のリスクが高まるのです。

過剰となった活性酸素の働きを抑え、取り除く働きのあるβ‐カロテンは、健康にも美容にも嬉しい栄養素といえますね。

●骨の健康に欠かせない「カルシウム」

クレソンには、骨や歯の構成に欠かせないカルシウムも含まれます。

どのくらいの含有量なのか、先ほどと同様ほかの緑黄色野菜と比べながら見てみましょう。

<カルシウム(mg)/100gあたり>

クレソン  :110

ピーマン  :11

トマト   :7

ブロッコリー:50

かぼちゃ  :20

ほうれん草 :49

にんじん  :28

ここに記載されている緑黄色野菜のなかでは、クレソンのカルシウム量が際立って多いとわかりますね。

●辛味のもととなる「シニグリン」

クレソンの辛味は、アリルイソチオシアネート(アリルカラシ油)によるものです。

このアリルイソチオシアネートのもととなる成分のことを「シニグリン」といいます。

なお、アリルイソチオシアネートの働きは次のとおりです。

・殺菌効果

・防腐効果

・消化促進

したがって消化促進作用のあるクレソンを肉料理の付け合わせにするのは、栄養面でも理にかなっているといえます。

ちなみにクレソンをすりつぶしたり刻んで食べると、より消化促進の効果が高まります。

食べすぎてしまったときなど、胃が重いと感じるときにはクレソンを活用するとよいでしょう。