4食分をまとめて調理。「常備菜」より「ベース菜」を。70代の壁を乗り越える《5つの手抜き料理法》とさまざまな料理に使える「ベース菜」簡単レシピ

AI要約

足立洋子さんは、テレビ番組で紹介した簡単でおいしいレシピで評判を呼び、料理家として活躍している。

彼女は食事作りを効率よく行うために、3~4人分の料理を一度に作って冷蔵庫や冷凍庫で保存し、いつでも使うスタイルを取っている。

さまざまな料理のストック方法や注意点を紹介しながら、40年以上にわたるストック料理のポイントを明かしている。

4食分をまとめて調理。「常備菜」より「ベース菜」を。70代の壁を乗り越える《5つの手抜き料理法》とさまざまな料理に使える「ベース菜」簡単レシピ

テレビ番組で紹介したレシピが簡単でおいしいと評判を呼んだ、《スーパー主婦》こと足立洋子さん。「食事作りはラクに効率よく」を実践する料理家が、コツとワザを伝授します(構成=福永妙子 撮影=山田耕司 イラスト=宮下和)

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◆ストックして活用するサイクルを作る

2人の子どもを育て上げたあと、53歳の時に夫が急逝し、以来、ひとり暮らし歴20年です。面倒くさがりで、時間に追い立てられるのが嫌いな私は、食事作りはラクに、効率よくと考えています。

もちろん、味がいまいちでは意味がありませんから、「おいしい」は大前提です。それは家族と暮らしていた時も今も変わらず、年齢を重ねるにつれ、無駄の省き方、手の抜き方が磨かれてきたように思います。

たとえば私は、その日の食事を一から作るということはほぼしません。急に「餃子が食べたい」などと思い立って作ることは時折あるものの、基本は、3~4人分を一度に作って冷蔵庫や冷凍庫で保存しておいた、〈いつかの自分の料理〉を使います。その時の気分で選び、温め直してワンプレートに盛ったり、少しだけ手を加えて食べたりするのです。

こうした、少し多めに作った料理をストックして活用するサイクルを、かれこれ40年以上続けています。毎日手間ひまかけなくても、工夫をすればおいしい料理は食べられる。まずは、私が実践しているストック料理のポイントをご紹介しましょう。

《その1》4食分をまとめて作って保存する買い物に行くのは、基本的に週に1度だけ。そうして買ってきた食材で、揚げ物、煮物、炒め物、副菜、漬物など、食べたいものをいくつか作ります。

ポイントは4食分くらいの分量をまとめて調理すること。1食をその日に食べ、3食分は小分けにして冷蔵・冷凍保存するのです。このくらいの分量が、後日また食べる時でも味に飽きることなく、賞味期限も気にならない秘訣だと思います。

注意が必要なのは、冷凍保存に不向きな食材があるということ。肉は基本的に問題ありませんが、水分の多い野菜は適していません。ですから、ハンバーグは冷凍、肉野菜炒めなどは冷蔵と、料理の種類によって保存方法を変えています。

また、鮭や鯖など脂の多い魚は焼いたものを冷凍してもおいしいので、多めに焼いて1切れはその日に食べ、残りは身をほぐして小分けに冷凍。後日、鮭や鯖のチャーハンにしたり、きゅうりや大葉と一緒に手巻き寿司の具にしたりしています。

ただし鱈など脂の少ない魚は、焼いてから冷凍するとパサパサになり味が落ちてしまうため、食べる日に調理。ちなみに私は、ご飯も一度に4合炊いて、1食分ずつ冷凍しています。