電動キックボードのLime、日本上陸 ヘルメット着用で割引

AI要約

日本で開始された電動モビリティシェアリングサービスのLime(ライム)。東京6エリアに40以上のポートを設置し、200台の車両を投入。座って乗る電動シートボードも提供。

Limeの車両は安定性を重視し、自社設計・生産管理を行っている。荷物を置ける収納スペースや安全強化策なども備えている。

乗車前の安全教育が必須であり、違反行為は厳しく取り締まる。日本での本格展開は唯一の試みであり、段階的にサービスを拡充する方針。

電動キックボードのLime、日本上陸 ヘルメット着用で割引

シェアリング電動キックボードのLime(ライム)は、電動マイクロモビリティシェアリングサービスを8月19日に日本国内で開始した。東京都渋谷区、新宿区、目黒区、世田谷区、豊島区、中野区の6エリアに40以上のポートを設置し、計200台の電動マイクロモビリティを投入する。料金は30分490円~、もしくは基本料金100円+30円/分。

立って乗る「電動キックボード」のほか、国内で初めて「座って乗る電動シートボード」を、シェアリングサービスとして提供する。専用のアプリから予約して乗車し、目的地の近くにあるポートに返却する。

車両はいずれもLimeのGen4.1シリーズ。自社で設計、生産管理を行なっている。特定小型原動機付自転車に該当し、日本自動車輸送技術協会(JATA)により保安基準適合性等が確認されている。

安定性を高めるため、車輪は通常の電動パーソナルモビリティと比較して150%大きく、縁石に乗り上げても危険を回避しやすいように設計されている。Limeの旧型車両より車体の重心を低くすることで安定性を高め、乗り心地の良さも追求した。

Limeは世界280都市で電動モビリティシェアリングサービスを展開しており、収集したデータや情報を活用し自社で車両の開発をすることで、その都市の事情に合った安全に配慮したサービスの提供に努めているという。

着座式のシートボードはキックボード式と比べてより安定感があり、座って乗ることから疲れにくく自転車に似た感覚で運転可能。買い物袋など荷物を置く収納スペースも設けている。

いずれも最高速度は通常モードが時速20km、歩行モードが時速6km。バッテリー容量は18.3mAh。

このほか、安全強化策として「ヘルメットセルフィ」機能を搭載。ヘルメットを被った自分の写真をアプリ経由で送ることで、通常料金から15%割引する特典が受けられる。

乗車前には安全教育を受講し、理解度を確認するための事前テストに合格する必要がある。サービスの悪用や、継続的な交通ルール違反のあるユーザには、違反金、利用停止、退会措置を行なう。

Limeの電動モビリティシェアリングサービスは、日本国内では2019年に実証実験を福岡で行なっていた。今回の本格展開は、東アジアで唯一となる。

まずは小規模に事業を立ち上げ、日本で安全かつ責任あるサービスを提供するための運営能力や専門性を高めつつ、段階的にサービスを拡充する。