月面基地の建設に使える材料は?–セメント混合技術をISSでテスト

AI要約

米航空宇宙局(NASA)は、将来の月面基地建設を想定したセメントの実証実験をISSで行った。

NASAの「Artemis」計画では、月面基地の建設を予定しており、宇宙飛行士が土や材料を混合する実験を実施。

実験の目的は、セメントに代わる材料を見つけることで、エネルギー消費や環境問題を解決すること。

月面基地の建設に使える材料は?–セメント混合技術をISSでテスト

米航空宇宙局(NASA)は米国時間8月12日、将来の月面基地の建設を想定したセメントの混合技術の実証実験を国際宇宙ステーション(ISS)で実施したと発表した。

 NASAは「Artemis」計画として、将来的な月面基地の建設を予定している。「Artemis III」とその後継ミッションでは、仮設基地が使用される。

 第71次長期滞在クルーのフライトエンジニアとしてISSに滞在している宇宙飛行士のMatthew Dominick氏は、月の土を模造したものとその他の材料、液体溶液を混合し、お湯を入れて、魔法瓶で一晩保管した。混合物はISSの温度で安定した後に、Space Exploration Technologies(SpaceX)の貨物船「Cargo Dragon」で地球に輸送される。

 海外メディアのSpace.comによると、今回の実験の目的は、地球のコンクリートの原料となるセメントに代わる材料を見つけることだ。セメントは大量のエネルギーを必要とし、製造過程で二酸化炭素を排出することも問題となる。混合中に気孔、気泡、もろさなどの問題が生じることもあるという。