米国務省、AUKUS深化に必要な国際武器取引規則改定へ

AI要約

米国務省は、英国とオーストラリアがITAR改定の条件を満たしており、AUKUSを深化させるために例外措置を取ることを明らかにした。

AUKUSは米国の重要軍事技術を共有する上での障壁を乗り越え、オーストラリアに原子力潜水艦を導入する協力を進めている。

国務省は、英国とオーストラリアの輸出管理体制を米国と同等と認定し、実際に両国をITARの例外対象にする予定だ。

米国務省、AUKUS深化に必要な国際武器取引規則改定へ

David Brunnstrom Michael Martina

[ワシントン 15日 ロイター] - 米国務省は15日に議会へ提出した報告書で、英国、オーストラリアとの安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」を深化させる上で必要な国際武器取引規則(ITAR)改定の条件が整ったとの判断を明らかにした。

国務省によると、英国とオーストラリアは米国と同等の輸出管理体制を設けており、ITARを改定して両国を例外的な輸出先にすることができるという。

中国の台頭を背景として2021年に立ち上げられたAUKUSは、オーストラリアに原子力潜水艦の導入を認めるなどの協力を進めているが、ITARの下で厳重に保護されている米国の重要軍事技術はこれまで3カ国での共有が難しかった。

一方2024年国防権限法では、バイデン大統領が英国およびオーストラリアは米国と同等の輸出管理体制を持ち、ITARの例外対象の条件を満たしているか判断すべきと定めている。

こうした中で国務省が両国の輸出管理は米国並みと確認し、16日にITARを改定するという暫定的な最終判断結果を公表する。9月1日から実際に英国、オーストラリアは例外対象になる見通しだ。