丸の内エリアの飲食店で米を共同購入--三菱地所、「MEC PANTRY」の試験運用を開始
三菱地所は、丸の内エリアの飲食店向けに運営コスト低減を目的とした共同調達プラットフォーム「MEC PANTRY」の試験運用を開始する。
第1弾プロジェクトとして、三菱HCキャピタルと協働し、米の共同調達サービス「丸の内精米店」の提供を開始する。
三菱地所が実施する「新事業提案制度」により生まれたプラットフォームで、共同購入による食材コスト削減や効率的な配送システムを構築していく。
三菱地所は8月6日、大手町、丸の内、有楽町など丸の内エリアの飲食店を対象に、運営コスト低減を目的とした共同調達プラットフォーム「MEC PANTRY」の試験運用を開始すると発表した。
第1弾プロジェクトとして、三菱HCキャピタルと協働し、米の共同調達「丸の内精米店」のサービスを同日から提供開始する。
MEC PANTRYは、丸の内エリアの飲食店向けに構築した共同調達プラットフォーム。エリアに出店している三菱地所の飲食テナントが個別に購入している食材や消費材の中から、汎用性の高い商材を一括発注し、従来と同等もしくはそれ以上の品質でリーズナブルに各店舗が商材を購入できるようにする。
第1弾プロジェクトとなる丸の内精米店は、千代田区にある国際ビルの一角に新設し、精米に必要な機器は三菱地所と三菱HCキャピタルが購入する。日本各地の農家から直接仕入れた米を受注ごとにオンデマンドで精米し、メッセンジャーサービス、配送マッチングサービス、大手配送業者と連携し、丸の内エリア内の各店舗へ配送する。
飲食店は共同購入によって、自社単独での購入に比べコストダウンが期待できる。また、前日正午までに注文することで翌日配送が可能なほか、小ロットからの仕入れ、無洗米や分づき米などにも対応できるという。
さらに、生産者や自治体から米を直接仕入れて店舗に卸すだけでなく、丸の内エリアのデジタルサイネージやビジョンといった広告媒体を利用し、生産者や自治体、飲食店のプロモーションを販売とセットで展開する。
本プラットフォームは、三菱地所が実施している「新事業提案制度」により生まれたもの。同制度は食材調達コストに着目した社員が、エリアに店舗を構える飲食店とともに共同での仕入れや配送の仕組みを構築することで、効率的で安定した食材の供給体制を実現することを目指したという。
三菱HCキャピタルは本プラットフォームにおいて、ファイナンス面での支援を行う。また三菱地所とともに、丸の内エリアの物流管理プラットフォームと物流網構築におけるデータ利活用、配送ロボットの活用に向けた検討を行っていく。
三菱地所は今後、農作物を提供する地域の自治体とも連携し、丸の内エリアの働き手や来街者に対して、名産品や産直品のプロモーションを通じた地域振興への貢献を目指していくという。
プレスリリース
