目指すは「韓国のOpenAI」、元ネイバー研究者がAIスタートアップを創業

AI要約

韓国のTrillion Labsは韓国語の大規模言語モデル(LLM)の構築を目指し、シードラウンドで420万ドルを調達した。

Trillion LabsはAI関連のスタートアップとして、半導体生産が盛んな韓国で注目されており、効率的な資本運用を強調している。

同社はOpenAIのような存在を目指しており、韓国のソフトウェア企業の中で先駆的な存在となることを目指している。

目指すは「韓国のOpenAI」、元ネイバー研究者がAIスタートアップを創業

韓国・ソウルを拠点とするTrillion Labsは2日、ステルスモードから抜け出し、韓国語の大規模言語モデル(LLM)の構築に向けてシードラウンドで420万ドル(約6億円)を調達した。LLMはChatGPTのような人工知能(AI)搭載アプリを支えている技術だ。

同ラウンドは、マーケットプレイスを展開する韓国のユニコーン企業Danggeun Marketや掃除代行サービスプラットフォームを運営するMisoの初期の支援者であるStrong Venturesが主導した。他の投資家は、AIの処理に特化した半導体チップを手がけるスタートアップRebellionsとAIモデルの実行速度とコストを削減するスタートアップSqueezeBitsをポートフォリオに持つKakao Ventures、それからBass InvestmentやBAM Ventures、The Venturesだ。Trillion Labsは評価額は明らかにしなかった。

世界的にベンチャーキャピタルの取引が低迷する中、Trillion Labsは半導体生産が盛んな韓国で資金調達を行った最新のAI関連のスタートアップだ。AIモデルをより高速かつ安価なものにしているSqueezeBitsは今年初め、Kakao Venturesを含む複数の投資家からプレシリーズAラウンドで約200万ドル(約3億円)を調達した。

Trillion Labsは4月に設立された。共同創業者で最高経営責任者(CEO)のジェイ・シンがビデオインタビューで語ったところによると、同社は現在6人でAIモデルの構築に注力しており、今後も資金を調達する予定だという。シンは「従来のプレイヤーは資本を効率的に使っていない」と指摘し、「当社は非常に効率的に資本を使うつもりだ。それが私たちの中核的な強みとなる」と話す。

Trillion Labsは、韓国におけるOpenAIのような存在になることを目指している。韓国にはサムスン電子やSKハイニックスなど、世界トップクラスのハードウェア企業がいくつかあるが、ソフトウェア企業となると少ない。