クアルコム、7-9月見通し予想上回る-スマホの回復鈍く株価下落

AI要約

米クアルコムは第4四半期に市場予想を上回る売上高見通しを発表し、株価が一時上昇したが、スマートフォン市場の回復ペースが鈍いとの認識から後退。

同社はプロセッサーとラジオ半導体チップの大手メーカーであり、スマートフォンセクターの重要な指標。

クアルコムCEOは、今年の成長率が横ばいないし10%未満にとどまる見通しで、株価は下落展開となった。

クアルコム、7-9月見通し予想上回る-スマホの回復鈍く株価下落

(ブルームバーグ): スマートフォン用半導体メーカーで世界最大手の米クアルコムは、今年7-9月(第4四半期)の売上高について、市場予想を上回る力強い見通しを明らかにした。しかし、スマホ市場の回復ペースが投資家の期待より鈍いと不安視され、7月31日の米株市場の時間外取引で、株価は下げに転じた。

31日の同社の発表によれば、7-9月の売上高見通しは95億-103億ドル(約1兆4250億円-1兆5450億円)と、アナリストの予想平均(97億ドル)より強い数字となった。4-6月(第3四半期)の利益と売上高も予想を上回り、31日の時間外取引で、同社の株価は一時6%余り上昇した。

だがその後、下降局面が長く続いた携帯端末の出荷回復ペースが緩やかとの認識を同社が示し、クリスティアーノ・アモン最高経営責任者(CEO)も今年は横ばいないし、10%未満の伸びにとどまると見通しに言及したことで、株価は1%余り下げる展開となった。

クアルコムは、デバイスの主要機能を担うプロセッサーとラジオ半導体チップの最大手メーカーであり、最大のエレクトロニクス市場の一つ、スマホセクターの動向を映す指標と捉えられる。

原題:Qualcomm Rally Fizzles on Concern About Slow Smartphone Recovery(抜粋)

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