人材獲得「厳しい状況」 富士通、コンサルの採用計画見直しへ

AI要約

富士通の磯部武司副社長CFOは、人材獲得市場が厳しい状況にあるため、コンサルティング人材の獲得計画を見直す必要があると述べた。

同社はコンサル人材を増強する中期目標を掲げており、採用計画に関する投資の見直しやリソース転換を進めている。

中期経営計画の達成に向けて、投資と外部採用だけでなく、リソース転換やM&Aも検討していると述べている。

人材獲得「厳しい状況」 富士通、コンサルの採用計画見直しへ

 富士通の磯部武司副社長CFO(最高財務責任者)は、強化しているコンサルティング人材の獲得について、「投資を使いきれないほど人材獲得市場が厳しい状況にある」と述べ、採用計画の見直しを検討していることを明らかにした。25日の決算説明会で質問に答えた。

 同社は2023年5月に発表した中期経営計画で、現状約2000人のコンサル人材を25年度には1万人に増強する目標を掲げている。24年度はコンサル拡充に向けて1000人程度のキャリア採用を計画し、教育などを含めた関連経費として200億円を投資する計画を示していた。

 磯部副社長は「採用については第2四半期以降に本格化を考えていたが、どのように採用数を増やすかと、少ない人数でいかに生産性を高めるかの両面で計画を見直さなければいけないほど人材獲得市場の厳しい状況がみえてきた」と言及。社内リソースの転換に向け、コンサル転換できる社員のリスキリング(再教育)を始めているという。

 その上で「投資を使いきれないと考えるほど採用が難しい状況にあり、計画の見直しも必要と感じている」と述べた。

 中期経営計画の達成に向けては「もっと投資をしてでもコンサルティングケーパビリティを増やしたいというのが正直なところだが、それほど甘い話ではない。外部からの採用だけではなく、リソース転換やM&A(合併・買収)を含めて検討している」と語った。