尾上菊之助、歌舞伎座「秀山祭」で4度目の「摂州合邦辻」玉手御前 女形の大役で観客を魅了

AI要約

歌舞伎俳優の尾上菊之助が「秀山祭九月大歌舞伎」の初日で女形の大役を演じる。

菊之助は4度目の玉手御前役で、色気と恋い慕う気持ちを表現し、喝采を浴びる。

秀山祭は初代中村吉右衛門の功績を顕彰し、芸を後世に伝える公演で、吉右衛門一門が2006年から主催している。

尾上菊之助、歌舞伎座「秀山祭」で4度目の「摂州合邦辻」玉手御前 女形の大役で観客を魅了

 歌舞伎俳優の尾上菊之助が1日、東京・歌舞伎座で初日を迎えた「秀山祭九月大歌舞伎」(25日まで)の昼の部「摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)」で女形の大役である玉手御前を演じた。

 「摂州合邦辻」は高安家の後妻となった玉手御前(菊之助)が、義理の息子の俊徳丸(片岡愛之助)へ邪恋を抱いたことによる騒動を描く。菊之助が玉手御前を勤めるのは4度目。恋い慕う気持ちを語る「クドキ」と呼ばれる場面では、女性としての恥じらいと色気を漂わせて喝采を浴びた。父・合邦道心を中村歌六が演じ、母・おとくは上村吉弥が体調不良のため上村折之助が代役を勤めた。

 菊之助は「秀山祭で播磨屋の歌六のお兄さんの合邦で、玉手を勤めさせていただけることをうれしく思います」と話し、歌六は「今年も『秀山祭』という冠を付けていただけることを、大変ありがたく思っています」と播磨屋一門として秀山祭の開催を喜んだ。

 秀山祭は明治から昭和に活躍した初代中村吉右衛門の功績を顕彰し、芸を後世に伝えることを目指す公演。2代目吉右衛門が中心となり、2006年から始まった。