寺島しのぶ「ドキドキでした」 尾上右近自主公演で長男・眞秀が「連獅子」熱演

AI要約

歌舞伎俳優、尾上右近(32)の自主公演「第8回 研の會」が大阪で開幕し、女優、寺島しのぶの長男、尾上眞秀(11)が連獅子を舞った。

右近は眞秀に歌舞伎の技術を教え、初日に備えて稽古を始めた。舞台では眞秀の熱演が客席を沸かせ、親子で華麗な毛振りを披露し、場内のボルテージが最高潮に。

終演後、寺島は眞秀の成長を喜び、眞秀もやる気になってきたことを示す。公演は9月1日まで続き、東京でも行われる。

寺島しのぶ「ドキドキでした」 尾上右近自主公演で長男・眞秀が「連獅子」熱演

歌舞伎俳優、尾上右近(32)の自主公演「第8回 研の會」が31日、大阪市中央区の国立文楽劇場で開幕し、女優、寺島しのぶ(51)の長男、尾上眞秀(まほろ、11)と「連獅子」を舞った。

「23歳の時に10回までやると決めて始めて、大阪は初」と意気込む今回は「摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)」に続く「連獅子」で、仔獅子に眞秀を指名。

「15歳の時、今の(市川)團十郎のお兄さんが僕を仔獅子に起用してくださった。そこから猿之助さん、菊之助さん、松也さんと4人の親獅子から学んだものを後輩に引き継ぐ機会。先輩たちは自分の中に生きている。眞秀さんは同じ音羽屋で、お父さんが歌舞伎俳優じゃないことも近い感覚を抱いている」

取材会でそう話していた右近は「苦しみを乗り越えて本当の楽しさをつかむことを感じてもらえたら」と5月から眞秀と稽古を始め、台風10号の上陸を警戒し、早めに大阪入りして初日に備えた。

舞台では序盤、客席から「眞秀!」と掛かっていた大向こうが、右近に食らいつく眞秀の熱演が進むにつれて「音羽屋!!」一色に。花道から舞台中央に戻って豪快な毛振りを親子で披露すると、場内のボルテージも最高潮に達した。

拍手が鳴りやまず、カーテンコールに応じた雨男の右近は「私は気合が入れば入るほど雨が降りやすい体質。このように皆さまに大変な思いをさせていまうとは」と、台風接近下の初日を恐縮しつつも感謝。眞秀が「大阪はあしたで最後なので、お土産とかたこ焼きとか…」とあいさつすると「困った子でございます」と笑わせた。

夜の部終演後、「昼の部はドキドキでした」と笑顔の寺島は「拍手と歓声を聞いていると、もう…」と感慨深げ。右近の厳しい指導にも「愛があったから、眞秀もやる気になってくれました」と安堵の表情を浮かべていた。

9月1日まで。同4、5日には東京・浅草公会堂でも行われる。