武田双雲が個展を開催 作品制作は「常に邪念との戦い」 NHK大河ドラマの題字などで知られる書道家

AI要約

武田双雲氏の書道家としての活動や展示会についての紹介。

武田氏が作品制作における姿勢や取り組み方、金箔への挑戦についてのコメント。

武田氏の経歴や書道への情熱、今後の展望についてのコメント。

武田双雲が個展を開催 作品制作は「常に邪念との戦い」 NHK大河ドラマの題字などで知られる書道家

NHK大河ドラマ「天地人」の題字などで知られる書道家、武田双雲(49)が東京・伊勢丹新宿店で個展「愛~Compassion~」を19日まで開催中だ。

繊細で独創的な書体で知られ、国内外で個展の開催や書道パフォーマンスを実施。書道関連の著書も多く、日本テレビ系「世界一受けたい授業」や「真相報道バンキシャ!」などにも出演した。

今回は金箔(きんぱく)への揮毫(きごう)や越前和紙を使用した作品など140点以上を展示。黒い墨の世界観から一転、色彩豊かなアートも好評だ。武田氏はサンケイスポーツの取材に応じ、作品制作では「常に練習はなしで書き直しはしない」と〝一発勝負〟で「2発目があると思うと1発目のパワーが落ちる」と理由を説明した。

金箔への揮毫は初挑戦で、今回は石川県の伝統工芸「金沢箔」を使用。「一発勝負で失敗の不安はあったか」と聞くと「僕は完全無欠の清らかな心ではないし、常に邪心や邪念との戦い」と告白。日ごろから「書は人なり」の言葉を大切にし、「人間だからさまざまな感情があるし、その気持ちとの向き合い方が作品にでる」と〝ありのまま〟を強調した。

書道は母親の書家、武田双葉に3歳から習い、「なぜか字を書くことは飽きなくて、唯一続いている趣味」と説明。それでも「書道家になることは考えていなかった」と東京理科大卒業後はNTTに入社。営業職などに就きながらIT時代の到来を予感すると同時に、伝統的な書道の魅力を再認識したという。

その後は退社し、路上での書道パフォーマンスなどに注力。独創性を磨きながら中国の古典を読み、臨書(模写)などをして「修業として必死に歴史の勉強をした」と伝統も大切にしてきた。

作品を手掛けながら「こういう書道家になろうと思ったことがなく、一生懸命仕事に取り組む中で書道家の『武田早雲』になっていた」と説明。今後も「目の前のことを精いっぱいやり、『はじめまして』の一期一会になる仕事を誠実に続けたい」と強調した。