フジ「フューチャーランナーズ」が放送300回を突破 SDGsに取り組む人々を紹介

AI要約

フジテレビのミニ番組「フューチャーランナーズ~17の未来~」が300回の放送を達成し、国連のSDGsに取り組む人々を紹介している。

節目の回には歌手の一青窈さんが登場し、母のがんをきっかけにチャリティーライブを始めたエピソードが紹介された。

番組は地道にユニークな活動を続ける人々を取り上げており、有名人の出演は避け、共感を大事にしている。

フジ「フューチャーランナーズ」が放送300回を突破 SDGsに取り組む人々を紹介

貧困や環境など地球規模の課題を解決するため、国連が定めたSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標に取り組む人々を紹介するフジテレビのミニ番組「フューチャーランナーズ~17の未来~」が、今月17日の放送分で300回に達した。平成30年7月から一時的な中断を除いて週1回のペースで続き、現在は毎週水曜午後10時54分から放送中だ。企画したフジテレビサステナビリティ推進部の木幡美子氏は「一人一人の小さな行動が大きなパワーになると、今後も伝え続けたい」と意気込む。

■節目は一青窈さん

300回の節目には、歌手の一青窈(ひとと・よう)さんが登場した。一青さんは、がんを患った母が音楽で元気になったことがきっかけとなり、ホスピスや児童養護施設などでのチャリティーライブを始めたと説明した。番組では、入院中の子供のために、病院で開催したライブの映像も届けた。

ただ、本来「有名人」の出演はめったにない。木幡氏は「自分にもできるかもしれないという共感を大事にしたいので、あえて有名な方は避けてきました」と語る。

病気用のかつらを作るため髪を伸ばして寄付する高校生や、賞味期限が近付いた災害用非常食をアフリカ各国に届けるパン職人など、地道にユニークな活動を続ける人を取り上げてきた。

■「人の輪」で続いた

木幡氏が番組を企画したのは7年前。SDGsという言葉は今ほど広まっていなかった。番組が成立するか不安で専門家に尋ねたところ、各界で取り組む人々を紹介してもらった。これを〝起爆剤〟として、情報を集め取材対象者を選定している。

これまでの出演者から「あの人は取材しました?」と情報提供も多い。「人に紹介してもらえるのが一番確実。言葉は悪いかもしれませんが〝芋づる式〟に、人の輪で続いた番組なんです」(木幡氏)。新型コロナウイルス禍では制作が危ぶまれたが、出演者の家族に撮影してもらうなどして乗り切った。

番組が定着した証なのか、最近は自ら出演したいとの連絡が増えた。取材の前に必ず話を聞き、活動内容が番組の趣旨に合致するかを確認している。年齢層も偏らないよう心がけているという。