目指すは「お笑いの求道者」 令和ロマンM-1に続きABCお笑いグランプリも制覇

AI要約

令和ロマンが第45回ABCお笑いグランプリで優勝し、100万円を獲得。

過去2年連続準優勝のリベンジを果たし、M-1グランプリ王者として出場。

高比良と松井は笑いの求道者として、笑いの戦場に飢えている。

目指すは「お笑いの求道者」 令和ロマンM-1に続きABCお笑いグランプリも制覇

 昨年のM-1グランプリ王者、令和ロマン(高比良くるま=29、松井ケムリ=31)が7日、大阪市のABCテレビで行われた「第45回ABCお笑いグランプリ」決勝で優勝した。過去2年連続準優勝のリベンジを果たし、優勝賞金100万円を獲得した。

 同コンテストは、歴代優勝者にダウンタウン、ナインティナインらが名を連ね、若手の登竜門となっている。霜降り明星らがここをステップにM-1も制しているが、逆の形で、M-1王者が制したのは初パターンだった。

 高比良は「準優勝、準優勝で終わるのもな」と出場を決断。漫才だけでなく、コント、ピン芸など何でもありの舞台設定にも意欲がわいた。松井も「勝ってないし、いっぱいトロフィーは欲しいので」と出場に異論はなかった。

 若手漫才賞レースの最高峰とも位置づけられるM-1グランプリを制しての出場に、周囲からは当然、優勝の最有力候補と見られた。

 勢いで突っ走れたM-1とは違い、高比良は「プレッシャーはありました」と話したが、「緊張はしたんですが、エバースの町田(和樹)さんが僕の3倍くらい緊張してて、緊張がほぐれました」と周りの様子を見る余裕があった。

 松井も「ファーストラウンドが終わって、あとの2組がコントだった。ここで負けてもM-1チャンピオンの名は汚れない」と漫才とコントは別枠と気楽に臨んだことを明かすと、高比良は「頭は良いのに、心は弱いね」とツッコんだ。

 そうした背景があっただけに、優勝を決めた瞬間、解放感に包まれた。高比良は「本当に出るのはどうなんだろうと思ったけど、優勝したらうれしい」、松井は「これでやっと成仏できる」と喜んだ。

 M-1優勝時から宣言していたとおり、M-1の連覇も目標になるが、高比良の目線はもっと大きい。

 「賞レースの、お笑いの求道者になりたいんですよ」。

 この日、決戦の舞台に向かう際も「めっちゃテンション上がったんですよ」といい、「キングダムで言うと〓(マダレに龍)煖(ほうけん)。お笑いの戦いを常にし続ける存在。どうしても戦いんですよね。戦わないとつまらなくなっちゃうんじゃないかって怖い。だから、出れる大会がある限りは出たい」と、笑いの戦場に飢えている。

 松井も「NGKの撮りとかを目指して、伝説の漫才師になりたいですね」。

 “笑いの求道者”としての2人の道は続く。【阪口孝志】