「書店ゼロ」になった東京・狛江市、啓文堂書店が再出店…市民有志「戻ってきてくれてありがとう」

AI要約

市内から書店が消えた東京都狛江市で、市民の有志が活動を続け、書店が再開業することになった。

啓文堂書店狛江店は駅前施設で再開し、地域の人が選ぶ本を置いた「エキナカ本展」を開催する予定だ。

経済産業省の書店振興プロジェクトチームも再開業を祝福し、市民による選書コーナーも設置される予定だ。

 出版不況が続く中、市内から一度は書店が消えた東京都狛江市で27日、書店が再開業する。市民の有志が「本屋のある暮らしを取り戻したい」とグループを作り、出店を求める活動を続けていた。

 同市の小田急線狛江駅の駅前施設で再開するのは、啓文堂書店狛江店。同店は駅前商業施設の改修で2023年7月に閉店した。これに対し、熱心な市民が「タマガワ図書部」を設立。地域の人が選ぶ本を置いた「エキナカ本展」を駅前で開き、再出店の要望を啓文堂書店に出すなどした。

 街の書店減少を受け、大臣直属の「書店振興プロジェクトチーム」を設置する経済産業省の上月良祐副大臣は26日、再開業を祝う式典に参加。「市民のつながりの場になってほしい」と祝辞を述べた。タマガワ図書部の山本雅美代表(57)は「本屋さんがなくなり、喪失感があった。戻ってきてくれて、本当にありがとう」と話した。新店舗は小説やコミックなど3万点を並べる。市民による選書コーナーも設置するという。