笑福亭松枝「ウチの師匠が最もかわいがっていた」と6代目松鶴さんの生前語り、桂ざこばさん悼む
上方落語の重鎮、桂ざこばさんが大阪府内の自宅でぜんそくのために亡くなった。
ざこばさんに愛された落語家たちがその死を惜しんでいる。
ざこばさんの人柄と落語家たちへの影響が偲ばれている。
上方落語の重鎮、桂ざこば(本名・関口弘=せきぐち・ひろむ)さんが12日午前3時14分、ぜんそくのため、大阪府内の自宅で亡くなった。76歳だった。所属の米朝事務所が同日、発表した。誰からも愛されたざこばさんらしく、松竹芸能所属の落語家からも、その死を惜しむ声が寄せられた。
笑福亭松枝(73)は「米朝一門でウチの師匠(6代目松鶴)が最もかわいがっていたのがざこば兄さんでした。ですから本当の弟弟子のように私をかわいがり叱って下さいました。合掌」。
笑福亭枝鶴(66)は、10年の自身襲名時のエピソードを披露。「『キミの師匠はしーちゃんにぃちゃんて呼んでたけど、キミはしーちゃんでええやんな』。ニコッと笑うて言うていただきました。お疲れさまでございました」。
桂福楽(64)は、ざこばさんが作った落語の定席「動楽亭」で10年以上にわたり、落語会を開催した。
「そのご縁で十周年記念の節目の会に特別ゲストでご出演してくださったり、全くの飛び入りでお顔を出していただいたこともありまして、大変お世話になりました。実に繊細な優しい心をお持ちで、常に後輩への気配りをされている師匠でした」
それだけに、突然の訃報には「驚きショックを受けております。もっともっと、いろんなことを教えていただきたかったので大変残念な思いです。天国でゆっくりとお休みくださいませ。師匠、本当にありがとうございました」と感謝の思いをつづった。
笑福亭岐代松(63)は「朝日放送テレビ(ABCテレビ)の『ざこば・鶴瓶 らくごのご』では、おはやしで収録に参加さしていただきお世話になりました。心よりお悔やみ申し上げます」と追悼した。