審査会の答申を異例の〝無視〟 財務省が再び森友改竄問題文書の「存否すら答えず」

AI要約

学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改竄問題に関する情報公開請求に対する財務省の対応について。

請求側と財務省のやり取り、不開示決定の経緯。

改竄問題における捜査機関の対応及び不起訴結果について。

審査会の答申を異例の〝無視〟 財務省が再び森友改竄問題文書の「存否すら答えず」

学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題に関する情報公開請求に対し、財務省が国の審査会の答申に従わず、文書の存否すら答えない不開示決定を維持したことが30日、分かった。請求側によると、審査会の答申に法的拘束力はないが行政機関が従わないのは異例だという。

請求したのは、自殺した同省近畿財務局の元職員、赤木俊夫さん=当時(54)=の妻、雅子さん(53)。検察当局に任意提出した文書の開示を財務省に求めた。

財務省は令和3年、「捜査機関の手の内が推知され、将来の捜査に支障を及ぼすおそれがある」として文書の存否すら答えない決定をした。これを不服として、赤木さん側は審査請求を申し立てた。

審査請求の手続きの中で、国の情報公開・個人情報保護審査会は今年3月、「存否を答えたとしても、捜査機関の手の内情報には該当しない」と判断。不開示決定を取り消すよう答申した。しかし、財務省は5月28日付で審査請求を棄却し、前回の決定を維持した。

改竄問題では、同省理財局長だった佐川宣寿氏らが刑事告発されたが、大阪地検が不起訴とした。